韓国紙、「岸田総理は菅総理より外交が上手だから、韓国と首脳会談を避けないだろう」

岸田文雄さんの自民党総裁選出、韓国でも各紙が大きく報道しています。基本的には「日韓関係改善は難しいのでは」としながらも、国際会議などでの首脳会談なら出来るのではないか、という記事も出ています。記事では明記していませんが、多国とは、日米韓、日中韓のことです。なぜ韓国側はそう思うのか。少なくとも引用部分の論拠は、『菅総理に比べて、外相出身の岸田総理は外交が上手だから、韓国を避けないだろう』です。以下、韓国日報の記事から引用します。

 

<<・・「岸田首相時代」は、安倍2次内閣から菅義偉内閣まで続いた政策基調から大きな変化はないと予想される。 「ハト派」に分類される党内派閥宏池会の会長ではあるが、安倍2次内閣で4年8ヶ月間最長寿外相で、安倍元首相の強硬保守路線を忠実に従ったからである。 2012年12月に発足した第2次安倍内閣が本格的に推進しながら実現できなかった改憲も、「任期内の4項目改憲完了」を公約しただけに、持続して推進するものと思われる。

米国との同盟に重点を置いて、中国に強硬な外交・安保政策の基調も維持される見通しだ。彼は選挙運動期間、中国を念頭に置いて、半導体などの重要物資の確保と技術流出防止のための「経済安全保障推進法」を制定し、担当閣僚も新設すると公約した。さらに新疆ウイグル地区など、中国が最も反応する人権問題を担当する首相補佐官も新設すると発表した。中国の海洋警察船舶による尖閣列島周辺の領海侵入に対応するため、法改正の必要性を強調した。

韓日関係でも、慰安婦や旧朝鮮半島出身労働者問題と関連し、「韓国政府が解決策を出さなければならない」とする日本政府の従来の立場から大きな変化は無い可能性が大きい。岸田新総裁は、外相時代の2015年12月、慰安婦合意を推進した主役でもある。当時、合意前日まで「日本政府は、責任を痛感する」という記述の最終承認を躊躇していた安倍元首相を強く説得したと知られている。今回の総裁選挙期間の記者会見時、彼は「ボールは韓国にある」とし、韓国が慰安婦合意を守らなければならないと強調した。やっとできたのに財団を韓国が解体したとの不満が大きかったと知られている。

ただし、2012年12月、安倍2次内閣発足当時から4年8ヶ月間も外交司令塔を務めただけに、菅首相に比べると、国際舞台で上手な歩みを見せるだろうという反応だ。日韓関係の専門家である木宮正史 東京大学教授は、「菅首相はG7サミットなどの多国間の舞台でも文在寅大統領との出会いを避けようとする姿を見せたが、岸田首相は多国間協議で自然ま首脳間の出会いまで避けることはないだろう」と述べた。ちょうど「歴史問題に対しては、韓国側にボールがあるという立場に進展がない限り、韓日両国を行き来する首脳会談は当分ないだろう」と予想した・・>>

 

変化があるのかないのか分かりづらいですね。前半部で「安倍政権で外相だったから」変化は難しいとしながら、後半部は「安倍政権で外相だったから」首脳会談にも期待が持てる、としています。バイデン氏が大統領になったとき、「バイデン氏は慰安婦合意を仲介した人だから、日韓問題に積極的に干渉するだろう」と希望的な観測を書く記事が複数ありました。カン・ギョンファ氏が外交部長官だった頃、慰安婦合意をこのまま履行するわけにはいかないと政府公式に宣言までしておいて、いまさら何を言うのか・・何度もそう思いました。今回も、あのときと似ている気もします。

さて、どうでしょう。すくなくとも韓国関連で今までの路線を受け継ぐなら、岸田さんは『解決策は韓国が示すべき』も受け継ぐはずです。言い換えれば、原因を作った(国際法を違反した)のが韓国だという意味です。完全に同じにはならないにせよ、いわゆる「安倍路線」継承という方向性になるであろう岸田さん。『握手』ぐらいならともかく、国際会議だからってそう簡単に日韓、日米韓、または日中韓会談ができるのでしょうか。というか、文大統領がG7で菅総理と挨拶しかできなかったこと、オリンピックに首脳会談できなかったこと、ものすごく根に持っているようですね。

 

 

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