李舜臣のセリフ(とされるもの)をパロった横断幕を撤去した後、韓国選手団が掲げた「虎が下りてくる」の絵。その絵を描いた作者が、親日派(親日反民族行為者)だったと騒ぎになっています。
『虎が下りてくる』というフレーズの元ネタが『水宮歌』ということは前にもエントリーしました。水宮歌は、竜王の病気を治すためにカメが陸に上がりウサギの肝を手に入れようとする、という内容です。陸に上がったカメが、疲れ過ぎで「兎(ト)先生いらっしゃいますか」を「虎(ホ)先生いらっしゃいますか」と発音してしまい、山から虎が『俺様を呼んだのは誰だ』と下りてきます。
ごちそうを楽しんでいた他の動物たちは、「虎が下りてくる!」と恐れおののきます。それを見たカメは、責任を取るために、偉そうに下りてくる虎の『あそこ』に思いっきり噛みつき、虎は悲鳴を上げて遠くへ逃げてしまいます。中央日報はこの件で『偉そうにして大恥をさらす虎を知っているなら(※ちゃんと内容を読んだなら)、このフレーズを選手団の応援には使わなかっただろう』とも指摘しています。
・・・で、韓国選手団が使ったその虎の絵ですが、それが親日派の作品であることが分かりました。国会議員が『日本におもねるためにその絵を使ったのではないか』『日本の圧力のせいではないのか』と怒っています。以下、ニューデイリーから引用します。<<~>>が引用部分になります。
<<大韓体育会が東京オリンピック当時韓国選手団居住階に掲げた「虎が下りてくる」の垂れ幕の原作者が、親日派と呼ばれる崔南善(チェ・ナムソン)であることが分かった。執権期間中「反日感情」を刺激してきたムン・ジェイン政府が、オリンピック選手団応援に親日派の絵を掲げた事実が一歩遅れて知らされ、議論が起きている。8日、国会文化体育観光委員会所属キム・スンス『国民の力』議員室によると、7月に東京オリンピック当時選手村にかけた「虎が下りてくる」の横断幕に描かれた『虎の形の半島形象化』の最初の作成者は、崔南善である。崔南善は1908年に「少年」創刊号に該当絵柄を初めて載せた。
ところが、崔南善は独立運動家だったが、変節して代表的な親日派になった人だ。崔南善は1919年3・1運動当時の民族代表48人の一人として参加しており、宣言書を作成・朗読した。以降3.1運動を扇動した容疑で投獄された。崔南善は服役後、親日になった。1927年、朝鮮総督府の御用団体である朝鮮史編纂委員会の委員として活動し、1938年には、朝鮮総督府中枢院参議になった。1943年には、戦争中の日本のために在日朝鮮人留学生に学徒兵支援を勧告する講演をするために東京に渡った。このような親日行跡で、光復後、親日反民族行為者として起訴され、1949年収監された。崔南善は朝鮮戦争後、ソウル市史編纂委員会顧問に推戴され、その後、韓国の歴史大辞典を編纂したが途中に1957年死亡した。
大韓体育会は、これに対して、事前に認知していなかったという立場だ。 8日体育会がキム・スンス議員室に送った答弁書によると、「大陸に向かって勇敢に咆哮する虎の姿が最もよく表現されたと考え、その絵を選択した」とし「最初の作成者が崔南善であることを事前に認識しなかった」とした。キム・スンス議員は8日、「東京オリンピックで李舜臣将軍のフレーズが撤去され、代表的な親日家の絵が、韓国代表選手団宿舎にかかったとは、嘆かわしい状況」と批判した。続いて「東京オリンピックでひどい成績しか出せなかった原因は、スポーツの政治化のせいでエリート体育が冷遇されたこと」とし「親日派の絵に置き換えたのが、日本の圧力によるものか、日本の顔色を気にした政府の強要があったのか、国政監査で入念に検討してみる」と話した>>
チェ・ナムソンなら、(時期にもよりますが、独立を主張していたので)独立運動家だと言っても問題無い気もしますが。非暴力な形、主に文学など学問を通じてのものだったのでスルーされているのでしょうか。
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