人の墓石を「踏む」ことができるかどうか

今朝は、すごく韓国らしい出来事を一つ紹介します(毎日そうですが)。

保守系の大統領候補の一人、尹錫悦(ユンソクヨル)氏が、全斗煥元大統領のことを「一部の事案(光州民主化運動など)以外は、有能な政治家だった」と発言したことで、いろいろと叩かれています。謝罪を要求する声が強かったですが、ユン氏は「りんごを犬にやる写真」をアップし、さらに炎上しました。

りんごは「サグァ」で、「謝過(謝罪)」の韓国語読みと同じ発音です。すなわち、「謝罪なんか犬にやってしまえ」という意味です。それからも、特に光州地域から反発が強く、ユン氏は「謝罪の意味も含めて光州を訪問したい」と手のひらを変えました。それからは、光州では「いやいやいや、いいから来るな」な反応です(笑

そんな中、ライバル、与党「共に民主党」の大統領候補李在明(イジェミョン)氏が、『いまだ!』と言わんばかりに、光州を訪問し、全斗煥氏の『碑石(墓碑)』を踏みつけました。韓国では碑石というと墓石を意味しますが、全斗煥氏はまだ生きているので墓碑はありません。ここで言う碑石は、1982年に作られた「全斗煥記念碑」のことです。

ソース記事の題でも『碑石(墓石)』としています。光州民主化運動の犠牲者たちが眠っている場所の入り口あたりにこの碑石を埋め、それを墓石変わりにして『踏みつけて』から入ることになっています。李候補は『ユン候補は、踏めないだろうな』と話しました。以下、東亜日報から引用します<<>>が引用部分となります。

 

<<・・李候補は22日、光州国立5・18(光州民主化運動)墓地から訪れた。最初の日程の意味を問う記者たちに、李候補は「この国の民主主義は光州の血で作られたもの」とし「新しい社会生活(※知事を辞退し大統領選挙に専念する)をするため、真っ先に社会の母親の場所を訪れ、挨拶するのは当然だ」とした。最近「全斗煥元大統領は、軍事クーデターと518を除けば、政治が上手だった」という発言で論議を起こしたユン前検察総長に向けた攻撃も続けた。

李候補は「(ユン前総長は)民衆の血と汗で作られた民主主義体制の中で、恩恵だけを吸った方で、全斗煥という名前が持つ意味を全く理解できなかったのだろう」と話した。それと共に「(ユン前総長の言葉は)強盗だった人も、その事実だけ除けば良い人だと話したのだ」とした。

李候補はこの日前、元大統領を全斗煥氏と呼称した。彼は「全斗煥」という名前の後に何と呼称を付けようか、元大統領の礼遇は剥奪済みだったな」とし、地面に埋めてある「全斗煥記念碑」をしばらく踏んだまま立って、「ユン候補ってここに来たことあったかな。来たとしても尊敬する方の碑石だから踏まなかっただろうな」と皮肉った。李候補は参拝直後、ゲストブックに「民主主義は自ら来てくれるものではなく、作って守らなければならない」と書いた。以後、フェイスブックにも法を制定して全斗煥賛美を処罰しなければならないと強調した・・>>

 

本物の墓石ではないにせよ、一時は記念碑だったものを、まるで呪いの石のようにすることが『犠牲者への追悼』なっていること。それを踏むことができるかどうかで、味方か敵かを決めること。そして、それが受け入れられる社会。私にはそれは、味方か敵かを分けるのではなく、人間としてやることかどうかを分ける行動にみえました。

 

 

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