韓国の新型コロナ禍、収まる兆しが見えません。火曜日のデータ(水曜日の朝に発表)で、新規感染者7850人、重症患者は58人増えて964人、死亡者は70人でした。
やっと政府は「17日から2週間」の防疫措置強化を行うと発表しましたが、どれぐらいの効果が期待できるのか、なんとも言えません。そんな中、韓国の政府機関「食品医薬品安全処(日本の同名機関と同じ役割です)」審査委員出身のライターが、医学専門メディアに「日本は専門家が、韓国は非専門家が決める」という寄稿文を載せました。以下、ネットメディア「メディカルタイムズ」から引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<・・(※両国の国民が新型コロナで苦労したのは事実だが、オリンピックを見事に成し遂げた日本と、会食も出来ない韓国。なんで今の結果はこうも違うのか、という話の後に)韓国と日本の違いはどこから来たのだろうか? 防疫政策を決定する主体が、日本と韓国とでは違うからだ。韓国は、政府という行政組織が決定する。ところが、韓国の政府に専門家がほとんどいない。
食薬処で働いてみて、確実にわかった。医薬品の安全を担当しなければならない組織に、医薬品安全専門家は一人もいなかった。事実、一人の専門家でもいれば、その専門家が他の専門家を育てることで、成長することができる。しかし、食薬処にはその「一人の専門家」すらいないので、医薬品の安全において一歩も進展が無い。そんな食薬処に、コロナワクチン安全性管理などできるはずもない。
それでも、防疫の初期には、外部の専門家で構成された中央臨床委員会という専門家グループがあった。中央臨床委員会が、1~2カ月ごとに科学的な根拠に基づいてブリーフィングをしてくれたので、国民も安定感を得ることができた。しかし、昨年6月頃、中央臨床委員会が、「コロナ感染がすでに地域社会に広がっているので、コロナの終息は難しく、コロナと共存する防疫政策に切り替えなければならないという意見を提示した。すると、突然予定された中央臨床委員会の説明会がドタキャンされ、それから、中央臨床委員会の声は消えた。
つまり、韓国の防疫政策は、専門家グループの意見を無視したまま、政治的に行われた。政府ブリーフィングからは専門家グループの意見が消え、『いわゆる専門家』と呼ばれる数人の医師が目立つようになった。ある俳優が有名になると、どこの広報にもその人しか出てこなくなったりするが、その少数の『個人専門家』たちもそうだった。朝の番組に出演し、夕方には別の番組に出てくる。
日本の食薬処は、いつもそうだが、コロナワクチンの安全性についても監視し、自らのデータに基づいて10月14日、モデルナワクチンを30歳未満には接種しない措置を取った。一方、韓国は11月17日に初めてモデルナワクチン接種の年齢制限をしたが、当然、我が国は能動的な監視などしていなかったので、自らのデータベースによる措置でもなかったし、他の国々がそうするから私たちもそのままやる、という措置だった。
韓国と日本の昨今の状況を見ていると、リーダーの重要性を悟る・・・・専門家グループの意見を無視したまま、自らもバテて、国民もバテて、結果も惨敗した防疫政策を進めてきた韓国政府のリーダーって、能力の問題か性格の問題か。政府は今からでも、中央臨床委員会を再召喚し、専門家主導の防疫政策を取らなければならないだろう。それだけが、国民からの信頼を回復できる唯一の道だ>>
専門家委員会の助言が無条件で正しいかどうかまでは言えませんが、ソース記事の筆者は、「もぐらたたき」ゲームに喩え、「韓国の防疫は、穴の中に大人しくしているモグラまですべて叩くというものだった」としています。そして、それに反する意見を出した専門家委員会は潰され(多分、それがK防疫の方向性と違うので)、結果的には誰もが疲れ果てることになってしまった、と。しかし、処理水関連でもそうだし、歴史問題でもそうだし、なにからなにまでそうだし、ひょっとしてすべてにおいてそうかもしれませんが、韓国社会で言う専門家って、『聞きたいことだけ専門的に言ってくれる』人のことではないでしょうか。
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