日韓外相、やっと電話会談・・しかし、中身は「抗議」合戦

前々から、韓国側では「なんで日韓の外交部長官(外相)が新しく就任したのに、電話通話(会談)もしないのか」という記事がいくつか出ていました。

それからG7の夕食会で、林外相がピアノ演奏していたら韓国の鄭義溶(チョンウィヨン)外交部長官が接近(?)して、適当に会話が成立したことはありましたけど、実はこの二人、会談はおろか電話通話もしていません。ですが・・なんと今日、ついに、ついに、ついに電話会談がありました。もちろん、中身は韓国側が期待していたものとは随分異なり、「なんとかしろ」「遺憾」「抗議」合戦でした。以下、聯合ニュースから引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<韓日外交首脳が3日、過去史に絡み合った両国間の主要懸案をめぐって平行線を走る論戦を行った。鄭義溶外交部長官はこの日午後1時45分頃から約35分間、林芳正日本外務相と通話をして、日本の佐渡鉱山世界遺産登録推進について抗議した。外交部によると、鄭長官は通話で日本政府が苦しい歴史を無視したまま佐渡鉱山を世界遺産に登録推進することに、深い失望とともに抗議の意を表した。鄭長官は正しい歴史認識が日韓関係の未来志向的発展のための根幹であるとも指摘した。

日本政府は朝鮮人徴用現場である佐渡鉱山をユネスコ世界遺産候補として推薦することで先月28日決定し、今月1日ユネスコ世界遺産センターに推薦書を出した。鄭長官は、日本政府が2015年に端島、別名「軍艦島」炭鉱など近代産業施設の世界遺産登録当時、国際社会に約束した後続措置から忠実に履行するよう強く促した。日本の政治・官僚が、自ら表明してきた過去史関連謝罪と反省の精神に逆行する動きを見せており、日本政府がこれに同調することについても懸念を明らかにした。

林外相は、鄭長官の問題提起に対し、「韓国側の独自の主張を受け入れることができない。遺憾だ」、「抗議する」という意見を明らかにした。それと共に、韓国側と誠実に議論していくという立場を伝えた。

鄭長官はこの日、強◯徴用や慰安婦など過去史問題に関しても被害者が受け入れられる解決策を模索するために、日本側がより積極的な姿勢を見せることを促した。これに対して林外務相は、徴用及び慰安婦をめぐる韓国内の動きにより韓日関係が非常に難しい状況に置かれているという認識を伝え、韓国側の適切な対応を重ね要求した。

鄭長官は、日本の輸出◯制(※管理厳格化)・福島原発◯染水(※処理水)問題など、両国の他の懸案に関する韓国政府の立場も再度伝えた。両長官は、北朝鮮が先月30日、中距離弾道ミサイルを発射したことについては深い懸念と残念を表明し、朝鮮半島状況の安定的管理及び早急な対話再開のために韓日・韓米日間協力を続けていくことにしたと外交部は明らかにした・・>>

 

まず、「なんで急に日韓外相電話会談があったのか」ですが、日本、韓国共に米国の外相格(ブリンケン氏)と電話会談をしたからです。『3角』の意味で、日韓電話会談も行われたのでしょう。一つ前のエントリーでもお伝えしましたが、日米では佐渡金山関連の話はなかったし、米韓電話会談でも佐渡金山関連の話があったとするニュースはありません。言い換えれば、日韓電話会談のメインテーマは、北朝鮮のミサイルだったわけです。

日韓の間で電話したというニュースが今まで無数に見ましたが、『抗議』という単語を見るのは珍しい気がします。しかし、リップ・サービスならともかく、本当に話し合いでなんとかなると思っているはずはない・・と信じたいところです。話し合ったという記録や試しが無いと、登載関連で不利になる可能性もありますし、別に話し合うこと自体はどうでもいいです。

しかし、韓国としては『憲法』というか、生まれというか、正統性(ジョントンソン)というか、そんなものが全てかかっている問題ですので、話し合いで『解決』は難しいでしょう。

 

 

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