野党候補「大統領になったら文政府を捜査する」・・文在寅大統領は激怒、謝罪を要求

久しぶりに、韓国大統領選挙関連です。失言による後頭部案件か、それとも、今度は文在寅大統領が牢屋にいく番か。まだ大統領選挙は始まってもいないのに、「大統領になったら文政府を捜査する」という発言が出てきて、文大統領が謝罪を要求する事態となりました。いかにも韓国らしいエピソードでもあります。

「積弊清算」。文在寅政権になってから、この単語はまるで流行語のようになりました。良からぬ慣行などを改善していく、という意味なら別に問題ありませんが、明らかに『ウリには適用せず、ナムにだけ適用する』流れが問題でして。いわば、積弊清算といっても、ただ自分陣営に不利なものを社会悪に規定し、『反論できなくする』ことが目的だったりします。

もっとも分かりやすいのが、検察改革です。人権を大事にしない積弊を清算する、としながら始めた検察改革ですが、結局は、検察の北朝鮮・親北関連の対処能力を削り、大統領府に有利な組織を新設しただけで、見方によっては悪化しただけです。強いて言うなら、『私がやれば改革、他人がやれば積弊』とでも言いましょうか。いまは積弊清算(または改革)としていることでも、政権交代の後は、今の積弊清算そのものがまた別の積弊として、清算の対象にされるでしょう。これまた結構前から書いてきたことですが、『上と下の関係が入れ替わるだけで、根本的な改革はできない』。それが、韓国社会の問題です。

そんな中、保守野党の大統領候補 尹錫悦(ユンソクヨル)氏が、文政権を『積弊』とし、大統領になったら捜査すると公言して、大きな話題になっています。最近、尹氏の支持率が、誤差範囲内(調査機関にもよりますが)で与党の李在明(イジェミョン)候補をリードするようになりました。その自信の現れ、かもしれませんが・・やはり、まだ大統領になったわけでもなく、具体的な案件を指摘したわけでもなく、『捜査する』と言ったことに対しては、見方が分かれています。ついに、文在寅大統領自ら、尹候補に謝罪を要求しました。以下、ヘラルド経済から引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<文在寅大統領が、尹錫悦 国民の力大統領候補が「文在寅政府の積弊清算捜査をしなければならない」と発言したことに対し、「強い怒りを表し、謝罪を要求する」と話した。特定の案件についてではなく、現政府に対して総論的に「積弊」と指摘したのが、事実上の政治的な報復を公言したものだからだ。与党側では、文大統領の今回の発言で、「共に民主党を支持しながらも、李在明候補を支持しなかった」有権者たちの再結集になるという分析も出ている。

文大統領は10日午前、参謀会議で「じゃ、(尹候補は)中央地検長と検察総長だったとき、この政府の積弊を見て見ぬ振りしていたと言うのか。それとも、ありもしない積弊を、わざと作り出したのか、答えるべきだ」とし、「現政府を、根拠もなく積弊捜査対象、不法云々したことに対して強い怒りを表し、謝罪を要求する」と話した、とパク・スヒョン大統領府広報担当者が伝えた。

尹候補は、前日公開された中央日報とのインタビューで、「当選したら、前政権の積弊清算捜査を行うのか」という質問に、「しますとも。しなければならない」と話した。尹候補は昨年末にも「ここ(文在寅政府)は、やりすぎだ。大統領任期って5年しかないのに、あまりにもやりたい放題だ」と批判したことがある。尹候補が、任期がまだ終わっていない文在寅政府に対して積弊捜査を公言したことで、与党側は大騒ぎになっている・・>>

 

文大統領の謝罪要求に対し、野党イ・ジュンソク代表は「大統領の選挙介入だ」と非難しました。個人的に、文政権については、それは、ま、積弊と言われても仕方ないと思っています(笑)。でも、だからといって、野党の大統領候補が、具体的な案件もあげずに、今の時点で『捜査』を言い出したのは、さすがにどうでしょうか。保守派には結構『効く』でしょう。いいぞもっとやれ、な雰囲気になるかもしれません。でも、左派側にとってプラスになる可能性もあります。文大統領支持層と、李在明候補支持層が、必ずしも一致するわけではないからです。いままでは文大統領を支持しながらも、李候補を支持しなかった人たちが、『文大統領を守るために』李候補を選ぶ可能性があるからです。ギリギリではあったけど、やっと当選の可能性が見えてきたところなのに、これが尹候補にどんな影響を及ぼすか、注目されます。ここまで書いておいてなんですが、『知りませんけど』。

 

 

 

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