トヨタ、ホンダ、アップル、テスラ、デルなど相次いでロシアでの事業・投資を中断・縮小・・韓国企業はまだ動き無し

まずは続報ですが、韓国が「ロシア輸出制裁の例外国」として認められた、という報道がありました。数日内に米国側から公式発表があるだろう、とのことです(京郷新聞など)。『そんなこと言ってない』パターンになる可能性もありますが・・「同じ趣旨の制裁を自ら行っている、または行うとちゃんと宣言した」国が例外対象になるので、一応、独自制裁を宣言した韓国も資格はあります。ただ、どんな独自制裁をどんな形で行うのか、まだ具体的には発表されていません。「約束(独自制裁)をちゃんと守るはずがない」と思えて仕方がないのは、私の心の問題か、韓国政府の日頃の行いの問題か・・

民間企業のほうに目を向けてみると、政府とまったく同じ動きが見られます。どうせ後から何かの対応をせざるをえないでしょうけど、動きが鈍いです。トヨタ、アップルなど世界的に有名な企業が次々とロシアでの事業を中断する中、現代起亜(ヒュンダイ・キア)車やサムスンなど韓国の代表的な企業は、まだこれといった動きを見せないでいます。

 

中央日報が各外国メディアの記事からまとめた各国企業の動きによりますと、去年からロシアでのシェアを伸ばしていたアップルは、アイフォンなどすべての製品の販売を中断し、アップルペイの使用も制限中です。ウクライナ政府がアップル側にロシアへの制裁を要請したところ、すぐ措置を出した、とのこと。

ナイキとデル(DELL)もロシアで製品販売を中断すると発表しました。 現地の生産施設など投資を続けてきた自動車・航空・エネルギー企業も次々と参加しています。フォードはロシアでの法人運営を中断、トヨタ、ホンダ、フォルクスワーゲンなども現地生産を減らしたり、完成車の輸出を中止しました(トヨタの場合は生産・輸出ともに中断)。シェル(Shell)もロシアのウクライナ侵攻を非難、エクソン・モービルもロシア内の石油・ガス事業を段階的に中止、新規投資を中断すると明らかにしました。テスラとAirbnbもそれぞれ充電所開放、無料宿舎提供など、ウクライナからの難民を助けています。

パク・ギョンソ高麗大学経営学科教授は「ESG(環境、社会、ガバナンス)の観点からすれば、敵対行為をした国家に対して取引を中断することは、企業の公的な側面と、責任を果たすものだと思われる」とし、これは企業側の責任の一環だと説明しました。しかし、韓国企業の動きはパッとしません。ここからは引用してみます。<<~>>が引用部分となります。

<<アップル・ナイキ・テスラなどグローバル企業のロシア事業中断が相次いでいる。ウクライナ侵攻に懸念を表明し、ロシアの圧迫への参加を示すためだ。ただし、まだ韓国企業の動きは相対的に消極的だ・・・・韓国企業はかなり慎重な雰囲気だ。 ハンファ・グループ系列会社である「ギャラリア・デパート」が、建物の外壁にウクライナの国旗の形を点灯する方式で平和のメッセージを出しただけだ。サムスン電子やLG電子、現代車、起亜などロシアに進出した韓国企業は、ほとんどが「状況を注視している」と慎重な立場だ。彼らが沈黙する最大の理由は、実質的な損害が小さくないからだ。 パク・ジョンホ対外経済研究院・新北方経済経済室長は、報告書で「ロシアに進出した韓国企業には、相対的に大規模な固定投資を必要とする製造業が多く、短期的投資撤回や協力中断は難しいだろう」と展望した・・(中央日報>>

 

多くの韓国メディアが日本と韓国の措置を比べ、迂回的に韓国政府への不満を顕にしています。これが単に保守系列だけでなく、どちらかというと左派寄りのメディアも、同じ趣旨の記事が目立ちます。さすがに、民間人への攻撃が多すぎるなど、韓国側の記者たちもロシアへの反発が大きくなりつつあるのでしょうか。ソウル新聞は、トヨタの措置を『日米の密着』のもう1つの代表事例として紹介し、次のように述べています。

<<・・日本政府の取り組みは、2014年ロシアのクリミア半島合併時よりも積極的、かつ迅速だ。先月23日、ロシア政府と政府機関が発行する新国債の自国内発行及び流通を禁止させ、初の制裁案を発表したのに続き、ロシアがウクライナを実際に侵攻した25日には、半導体などロシア輸出規制で制裁のレベルを上げた。 続いて27日、プーチン大統領の資産凍結制裁案を発表、同日、ロシアを支援するベラルーシ大統領の資産凍結制裁案も追加した。日本の積極的な制裁参加を契機に、米国と日本はさらに密着する形となった。バイデン米大統領は先月28日、岸田文雄日本首相に、ロシアを相手にした強力な制裁に感謝するという内容の書簡を送った>>

さぁ、政府も民間も、どうみても『ちょっと遅くなったけどちゃんとしますから』な態度には見えません。もし韓国が独自制裁の約束をちゃんと履行しなかったとしても、米国が韓国を例外リストからまた除外することはないでしょう。ただ、それ以外の何かの形で、かならず『蓄積』されることでしょう。もうすぐ大統領選挙だし、文大統領がそこまで考えているはずもありませんが・・ 次の更新は、18時~19時あたりを考えております。本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください

 

 

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