日本側の分析、尹錫悦氏に『期待と不安』・・『朴槿恵氏の頃に似ている。結局、期待が失望に変わるのでは』という指摘も

私が書きたいことは一つ前のエントリーでもう終わりました。それより、韓国の新型コロナ新規感染者がまた32万人を超え、亡くなった方も206人(今までで2番目に多い)となり、重症患者は現状1113人(26人増加)となりました。そのほうがもっと報じられた方がいいじゃないだろうか、そんな気もします。特に尹氏支持者たちを中心に、浮かれやすくなりますからね、こんなときには。韓国だけでなく、日本もそろそろ留学生やビジネスなどで入国を緩和すると聞きますし・・

とはいえ、もう1つ、尹大統領(よっ、大統領!)関連で行きます。韓国側の記事(といっても日本の反応を紹介するものですが)を紹介したいと思います。日本でも、ユンソクヨル(尹錫悦)氏の当選が各紙で報道されており、それらが韓国でも紹介されています。ユンソギョル(尹錫悦)大統領について、「期待と不安」とする書き方の記事があるようですが、いまはそれぐらいでいいじゃないだろうか、とも思います。また、岸田総理もユンソンニョル(尹錫悦)氏の当選を祝いながら、「健全な日韓関係(よく使う表現です)のため」、氏のリーダーシップに期待すると話しました。これもまた、いまはこれぐらいで無難ではないでしょうか。ここからは、聯合ニュースの記事より、「日韓関係」をテーマにどんな話が出ているのかを紹介します。引用した部分には<<~>>を付けております。

 

まず聯合ニュースが取り上げた、尹氏の日韓関係改善大作戦は、『積極的にするとは言っているが、具体的には何も言っていない』です。この点は昨日私も同じ趣旨を書いており、やはり誰が見てもそう見えるのでしょうか。他に、やけに金大中・小渕宣言(1998年、小渕恵三総理と金大中大統領が行った宣言、日本では日韓共同宣言といいます)を強調しています。

「1998年金大中小渕宣言の基本精神と趣旨を発展的に受け継ぐ」、「韓日首脳間のシャトル外交を復元、高位級協議チャンネルを稼働させる」、「韓国裁判所の旧朝鮮半島出身労働者問題、慰安婦判決、日本の対韓国輸出管理厳格化、GSOMIA問題など、数々の韓日葛藤懸案の包括的解決を推進する」ことを、今まで公約してきた、とのことでして。

最後の包括的解決というのが、今朝のエントリーで紹介したグランド・バーゲン構想です。シャトル外交といっても、いま、日韓の外交が「外交できるチャンネルが無いから」できないでいるのでしょうか。私にはそうは思えません。なんだかんだで、様々なチャンネルで話し合いがあって、それがうまくいかないでいるだけではないでしょうか。それに、日韓共同宣言の趣旨そのものはともかく、結果的に見て、効果が無かった、または日本が損するばかりだった、としか言いようがありません。それを、別の新しい宣言かまたはグレードアップか何かでやり直したり(記事で『発展的に』としていることは、そのまま継承するわけではないと思われます)しても、意味があるのでしょうか。これ、文在寅政府もやってました。国家情報院のパク・チウォン氏が、菅総理と面談した際、同じ主張をしたと言われています。

当時、この内容が漏れて、韓国政府は「パク院長の個人的な見解」としました。でも、情報機関の院長が個人的に言える内容ではないでしょう、こういうの。言うまでもなく、この主張は日本側からは相手されませんでした。記事は、それでも日本側では尹当選者に期待を寄せる声も結構ある(個人的に、期待だけならいいけど、それ以上は危険だと思いますけどね)としながら、同時に、「ユン当選者に対する過度の期待は、日韓関係の改善に役立たないという懸念も存在する」とします。この部分だけ、引用してみます。

<<・・木村幹 神戸大学教授は「ユン当選人は保守政治家であり、外交ブレーンに(韓日関係を重視する)キム・ソンハン、パク・チョルヒ(ソウル大学国際大学院教授)などがあり、日本側では韓国が譲歩して近づいてくるかもという期待がある。 しかし、日本側のこのような過度な期待は、非常に大きな変数になるだろう」と展望した。木村教授は「2012年、朴槿恵大統領当選時の状況と少し似ている」とし、「当時日本政府は(朴槿恵政府に)日本側の事情に明るいブレーンがあるので、日韓関係が良くなると思っていたが、そんなものは全然無かった。その失望感が、韓国に対する非常に大きな反感につながった」と回顧した。彼は「佐渡金山(※韓国側記事『鉱山』)、徴用、慰安婦などは、韓国内の世論もあるので、韓国が一方的に譲歩することはできないだろう」とし「日本側は、韓国の動きを見てから、どう対応するか判断することが重要になるだろう」と付け加えた・・>>

あくまで「いまは」ですが、これが無難な対応ではないでしょうか。ちなみに、私が尹錫悦氏(というか、氏と関連して)にまっさきにお願いしたいのは、「もう大統領になったから、カタカナ表記を統一してくれ」です。

 

 

♨ 以下、お知らせ・ 拙著のご紹介などです
本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください また、以下、拙著の紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください

新刊卑日(扶桑社新書)>が発売中(2022年3月2日)です。韓国に蔓延する、新しい、そして歪んだ対日観、『卑日』について考察した内容です。最近、韓国で流行っている『地位』『国格』などの言葉と、その裏の意味。K防疫や終戦宣言なども含め、なぜ今韓国に『卑』が必要なのかを考察、率直に書きました。ぜひ、ご一読を!

准新刊<文在寅政権最後の暴走>が発売中です文政権においての日韓関係とは。文政権の考える『まともな国』とは。まともな南北、対日、対米、対中関係とは。それらはどういうもので、どう失敗したのか。そんな内容の本です。既刊として、自分なりの『日本語』本<日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >も発売中です。他の拙著については別ページにまとめました

サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。長くなりそうな話にはサブを利用してください。シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。本ブログのプライバシーポリシーはこちらになります