韓国、CPTPP参加のための公聴会が破綻・・反対団体の猛威(?)で

文在寅政府は、CPTPP加入を(台湾、中国が加入すると言い出した直後に)公式表明しています。ですが、詳しくは「加入したいと思うのでこれから社会的議論を始めます」としているだけで、どことなく表現が曖昧です。これは、農業・水産業関連団体から反発が激しかったからです。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

まず、去年12月13日、政府の発表時点から、なんで『加入申請する』と言い切らないのか、という指摘はありました。同日アジア経済によると、「(当時、すぐにでも申請するといった勢いでしたが)申請を決定したわけではなく、加入のための社会的議論に着手するとしており、各団体の反発を気にして、次期政府に決定させようとしているのではないか」、と。

<<包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)加入のための公式的な手続きに着手した。 しかし、申請を決定するのではなく、「加入のための社会的議論」に着手すると明らかにしており、次期政府に決定を渡すのではないか、という解釈が出ている。内部的にはCPTPP加入が必要だと事実上の結論を下したが、農業畜産業水産業からの反発が懸念されている。今後、農漁民など反発が激しくなると、与・野党の大統領候補がCPTPP加入を覆す可能性も排除できない状況だ・・>>

 

そして、3ヶ月以上が過ぎて、大統領選挙も終わり、やっと公聴会が開かれました。 <<5日午前、政府世宗庁舎で産業通商資源部主催で開かれた「CPTPP加入申請のための公聴会」が、農業・水産業団体らの激しい反発にぶつかり、予定された時間を満たせず早期終了した。公聴会が開催される前から、現場の雰囲気は尋常ではなかった。農・水産団体が公聴会開始前から「権利を守れ」「CPTPP中断」などのスローガンを大きく叫びながら、公聴会の準備・進行を妨げた。

産業部のCPTPP概要及び推進経緯と、対外経済政策研究院のCPTPP加入の経済的妥当性検討などが行われたが、客席を満たした各団体が「CPTPP中断せよ」スローガンを叫び、公聴会は何度も中断された。各団体と警察の間の物理的な衝突が起きると、進行者は「皆さんの声を十分に聞くからやめてください」と呼びかけたが、無駄だった。農水産団体からの荒い反応が続き、結局、公聴会は予定時間の半分ぐらいで早期終了となった・・>>

 

 で、これが公聴会の『早期終了』の現場だそうですが・・いや、早期終了というか、破綻でしょう、これ。キャプチャー・引用ソース記事「イーデイリー」ですが、他にも韓国各紙は「早期終了」という優しい書き方をしています。でも、確かに早期に終了はしたでしょうけど、これどうみてもハタンです。

公聴会主催側は「公聴会の過程でCPTPPの影響、補完対策などの内容は、オンライン中継と冊子を通じて十分に伝達されたと思う」「皆さんの意見を十分に反映してCPTPP加入関連次の手続きを進める」としている、とのことですが・・これのどこが、でしょうか。社会的議論って凄いですね。ダイナミックというか、ダメナミックというか。

 

そもそも、明らかな保守紙でもなければ、CPTPPはやめたほうがいいという記事もよく目にします。前にも紹介したことがありますが、京郷新聞が1月26日に「福島産水産物の輸入再開が必要かもしれないのに、日本の同意を得なければ実現できないCPTPPに加入申請することは、日本の立ち位置を高めるだけだ。そして、私たちの内部を分裂させるだろう。韓国は先進国としての役割を果たさなければならない。 もう、日本にTPP加入の同意を求めるような時ではないのだ」と報じたりしました。さて、尹錫悦(ユンソギョル)当選人は、この『文大統領からのプレセント』をどう処理するのでしょうか。

 

 

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