韓国政府「地位にふさわしく、これからも国際機関の長に挑戦し続ける」・・ただ、現実は思わしくない?

また「位相」が出ました。韓国語で「位相(ウィサン)」は「地位」と同じ意味になります。康京和(カンギョンファ)氏の国際労働機関事務総長選挙結果に関し、韓国政府が出したコメントにて、です。一つ前のエントリーでも書きましたが、この件、韓国政府はかなり力を入れてきました。

例えば、外交部も次官が各国に支持を要請した、という記事をよく見ました。チェジョンゴン次官が各国に~話した~とする記事に、佐渡島の金山関連と一緒に書いてある事が多かったので、覚えています。もう少し探してみたら、去年11月17日聯合ニュースにも、「アンギョンドク雇用労働部長官が、国際労働機構事務総長に出馬したカンギョンファ元外交部長官の支持を要請する書簡を世界各国に送った」、「アン長官は、カンギョンファ氏が韓国政府と国連で勤務した経験をもとに、全世界の苦しい立場の労働者に関する問題解決に大きく貢献できるだろうと紹介した。各国に派遣された韓国人外交官は、56人の理事を直接訪ねて書簡を伝える予定だ」となっています。

で、結局は落選したわけですが・・今日、政府(外交部)は、このような声明を出しました。いつものことですが、相手側の「やり方」に問題があったというニュアンスも入っています。こちらは今日(3月27日)の聯合ニュースです。気のせいかもしれませんが、聯合ニュースやKBSなどが特にこの件を報じているようです。以下、<<~>>が引用部分となります。

 

<<政府は、カンギョンファ元外交部長官が国際労働機関事務総長選挙で苦杯を喫したことに、残念だという立場を明らかにした。外交部当局者は27日、選挙結果について「私たちの候補のキャリアと力量、ILOをリードする新たなリーダーシップに対する期待があったが、国際労働機関特有のアフリカ・ヨーロッパなど地域ブロック及び労働者・ユーザーグループ間の相互牽制による票の結集のせいで、落選したことを残念に思う」と述べた。

当局者は、「事務総長進出は失敗したが、今回の選挙立候補及び支持交渉過程を通じて、韓国がグローバル先導国として国際労働機関の核心協約追加批准に続き、労働権の増進及び国際労働協力に積極的に貢献していくという意志を国際社会に見せたことを評価する」と述べた。続いて「政府は国際社会で韓国の位相(※地位)と能力にふさわしい、多様な国際機関の首長を輩出できる機会を、引き続き模索している」とし、「政府は今後も資質と力量を備えた韓国人を国際機構の長に進出させるための努力を続けていくだろう」と明らかにした・・>>

 

一つ前のエントリーでも書きましたが、「国際機関の長」と聞くと、ゾッとします。多分、その8割は『日本』関連で何かを考えているはず(はずと書いて邪推と読みます)ですから。ですが、『現実』は、外交部の夢見る未来とはちょっと違うようです。こちらは韓国経済の記事ですが、どうやらカンギョンファ氏が得た票(2次投票)は、2票だけでした。1票は韓国が入れただろうから、事実上の1票だけとなります。

<<国際労働機構事務総長選挙に出馬したカンギョンファ元外交部長官が、全体56票のうち2票を得て落選したことが確認された・・・・韓国の「セルフ」票を除けば、事実上、カン候補を支持した国家は1カ所だけという解釈が出ている。韓国外交の、労働分野での力が不足したという分析もある。 外交部関係者は、「これといって、労働と関連して国際的に大きな問題を経験したり、貢献できるような状況でもない。労働関連で経験が何も内カンギョンファ元長官がILO事務総長に出馬すること自体が、よく分からないという意見もあった」 、「カンギョンファ元長官本人の競争力というより、韓国の労働分野においての外交力自体題の競争力不足がもっと大きかったといえる」と説明した・・>>

 

事実上1票なら、地域がどうとか牽制がどうとかを話すレベルではないでしょう。前のWTO事務総長のときもそうでしたが、いままでは政府レベルでやればある程度は成果が出せました。でも、今回はそうでもなかった、と。どうやら、『位相』を語るにはまだ早いのでしょう。最後に、個人的な考えにすぎませんが、国連事務総長もそうですし、いままで韓国政府がプッシュしてきた各機関の候補が、さほど評判がよかったとは言えない・・というのも、間接的な理由ではないでしょうか。

 

 

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