米英豪が、日本にオーカス(AUCUS)加入を打診してきた、との報道がありました。米国が日本に対して、「軍事的な側面でも、もっと役割を増やす」ことを期待している、という内容は前から何度も読みました。オーカスはクアッドに比べて『軍事』的なイメージが強いこともあって、再編される国際情勢に合わせる形で、改めて『役割』を要請したのではないか、そんな気がします。
この件、日本政府は否定しているとのことですが・・どうでしょうか。個人的に、とても気になるニュースです。以下、韓国日報の記事(※元ソースは産経新聞です)を引用してみます。<<~>>が引用部分となります。韓国では複数のメディアが報じていて、「日本政府が否定した」という記事もまた結構な数が出ています。
<<日本が米国・英国・オーストラリア3国間の安保同盟である「AUKUS」参加を打診されたと日本産経新聞が13日報道した。複数の政府関係者を引用した報道によると、オーカス3国はそれぞれ非公式に日本にオカス参加を打診した。極超音速兵器開発や電子戦能力強化・・・・量子技術など先端技術分野で日本の技術力を利用する目的だと、新聞は伝えた・・
・・オーカス参加と関連し、日本政府内では加入に積極的な意見もあるが、慎重論もあると新聞は伝えた。参加肯定派は、中国を牽制するために米国と同盟国中心の枠組みが必要だと主張する。一方、日本は米・英・オーストラリア3カ国とそれぞれ両者協力の枠組みを既に持っているため、参加効果を慎重に調べようという意見もある・・>>
さて、ここから長いオチになりますが・・3月、尹錫悦(ユンソギョル)次期大統領当選人が、韓国のクアッド参加について話したとき、米国側は「今までクワッドは外部パートナーとの協力手続きを作っていない」とし、そして日本側も「参加する国家の数を増やすことに関する具体的な議論はありません」と話しました。本ブログでも紹介していますので、未読の方は過去エントリーを御覧ください。その際、韓国側の一部のメディアは、「米国が韓国のクアッド参加にそんなことを言ったのは、オーカスに誘導するためだ」という主張を展開しました。
例えば、「クワッド拡大に対する米国の留保的反応は、ジョーバイデン政権のインド・太平洋戦略の重心がクワッドから『分野別協力体(※なぜこんな書き方をしたのかは分かりませんが、オーカスなどのことです)』に変わるのではないかという観測を生んでいる」としながら、3月21日韓国経済は、米国がクワッドに韓国が参加することに否定的な反応を示したのは、米国がクアッドよりオーカスなどを重視しているためであり、そのオーカスに韓国の合流を要請するだろう、という内容です。
ちょうど昨日の夜(3つ前の過去エントリー)にも書きましたが、韓国では、「韓国が関係改善してやるよというと、日米は無条件で受け入れてくれるに決まっている」と思う流れがあります。事前調整も何も無しにそんな話をしたところで、これといった進展は期待できないでしょうに。
クアッド加入について日米から返ってきたパッとしない反応(実は、加入できないとも言い切っていませんが)が、かなりの衝撃だったのでしょうか。このときから、急にオーカス関連の記事が増えました。一例として、4月7日にもファイナンシャルニュースが「オーカスの進化速度がとんでもない」とし、オーカスに入らないと韓国は同盟関係においてどんどん後れを取るしかない、という記事を載せています。
ここだけの話、クアッドには日本がいるから、韓国の加入を邪魔している・・と思っていたのでしょう、多分、ですけど。だからオーカスなら、韓国の加入を喜んで受け入れてくれる、と。邪推ですが、そう思っていただろうな・・としか思えません。私の心が曇っているからか、韓国の日頃の行いかは分かりませんが。そして、そんな中、オーカスが日本に加入を打診した・・というニュースが載ったわけです。話題にもなるでしょうね。日本政府は否認した、というニュースも、また。しかし、こんなケースで政府の否定をありのままに「あ、無かったのか」と見るのは、どうかと思います。
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