辞退を要求されている、ある長官候補者のコラム・・『日本の文化は素晴らしい』

本ブログでもまったく紹介しなかったわけではありませんが、韓国内にも、日本の市民意識、魅力ある文化、そんなものを学ぼうと主張する人たちがいます。20年前に比べると、数えるより『ほとんどいない』と言ってもいいぐらい、少なくはなりましたが。

文化体育観光部長官の候補者であるパクボギュン氏が、中央日報記者だった頃に書いたあるコラムが、問題になっています。野党側の国会議員などから、このコラムを理由に、氏は長官候補辞退、および、このコラムの内容についてシャ○を要求されています。中央日報、2011年3月26日の氏のコラムを見つけたので、どういうものだったのか、辞退やシ○ザイをするようなものだったのか、紹介したいと思います。簡単に結論から書きますと、東北大震災で見せた日本の皆さんのスタンスを崇高なものとし、『あの態度を見習うべきだ』とする内容です。以下、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・巨大な逆境を克服する日本の文化は、特別だ。落ち着きを見せ、だからといって無気力なわけではない。着実に列を作り、順番を守る。ガソリンスタンド、スーパーマーケットに、騒ぎは見られない。自分のことだけでなく、隣人を考える。このようなピンチの中で見せるこの秩序意識は、すばらしい。どんな状況の中でも、泣き叫びなど聞こえてこない。

嘆きは小さく、悲しみは削る。日本のテレビに、遺族の鳴き声など映らない。遺体は放映されない。絶叫、怒り、叫びに慣れている私たちには、衝撃的な印象を残す。日本の沈着さと秩序意識は、配慮たる精神の勝利だ。他人に迷惑をかけないという教育のおかげだ。嘆きは他人に広がり、動揺と無秩序、恐怖を巻き起こす。だから、悲しみを削って、表出を控える。その感情を他人に広げたくないからだ。

感心せざるをえない。世界は、文化というショックを受けている。これが日本の底力だ。日本人はそのように存在する。それが、日本の国格とイメージを高めている。その風景を前に、私たちの市民意識を振り返ってみよう。飛行機の出発が遅れただけで窓口に集まって騒ぐ姿を、遵法ではなく『声の大きい人が偉そうにする』姿を・・・・いつからか、他人のせいとし、群れをなして駄々をこねる社会風潮が増えてしまった。その低レベルな風潮を退くために、日本の文化が与えてくれた衝撃は、良い刺激になるであろう・・>>

 

で、このコラムを、とある左寄りメディアが発掘(?)して紹介し、騒ぎになり、ついに共に民主党の国会議員が、氏の辞退及び○ャザイを要求することになりました。ヘラルド経済によると、その理由は、『日本を高級』とし、『私たちを低級』としたから、とのことです。 <<ジョンヨンギ共に民主党議員は19日、パクボギュン文化体育観光部長官候補者のコラムについて、「私たち国民を評価下げし、日本国民を賛美した」とし、シャ○イと辞退を促した・・・・ジョン議員は「国民を非難する人が長官候補者として適切なのか」と主張し、2011年のパク候補者が中央日報勤務時に書いたコラムを共有した。

パク候補者は、該当コラムで「ある時からか、駄々をこねる社会風潮が得勢した」、「日本発文化衝撃はその低レベルさを退出させる刺激になるだろう」などの発言をした。ジョン議員は「他にも候補者の多数のコラムで知日、克日という言葉が発見される」とし、「ここで知日と克日とは、日本は高級だから見なるべきだ、私たちは低級だから克服しようという意味だと見られる」と指摘した・・・・続いて「国民をこのように評価下げする人が長官候補者だなんて理解できない」、「これから尹政権は『私たちは低レベル』という考えでやっていくというのか」と指摘し、パク候補者のシャ○イと候補職辞退も要求した・・>>

「虚しい記事」には慣れているつもりでも、さすがにこういうのを読むと、胸が苦しくなりますね。オチを書く気にもならないので、このまま終わりにしたいと思います。

 

 

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