韓国各紙が、訪日中の政策協議団の『譲歩』を牽制する記事を出しています。そんな心配しなくても、効果的な案は持ってないと思いますけど。『交渉権は無い』を自分で言っていますし。
これらの記事には、「日本は変わっていないのに、韓国が変わる理由はない」という見解が共通しています。昨日~今日で結構色んなメディアに似たような記事が載っていますが、以下の引用は韓国日報、ソウル新聞、ニューシースからとなります。結論から先に書いてみますと、最近何度も取り上げた「韓国は、韓国側が何もしなくて日本が変わるべきだと思っている」たる考え。その現れが急に強くなったとも言えるでしょう。そもそも、国家間の約束を守らなかったのはどちらなのか。それについてまったく考えが及んでいないように見えます。各紙、<<~>>が引用部分となります。
<<・・ただ、未来志向的な韓日関係のためには、何より被○者を中心にした解決策が提示されなければならないというのが、国内の世論である。尹錫悦(ユンソンニョル)当選人も昨年、元イ○ンフに会って同じ指の約束までした。しかし、日本は最近、外交青書で竹島領有権を主張した。岸田首相は靖国神社に供物を奉納し、議員102人は集団で参拝までした。
日本は変わったことがない。問題を解く意思もパッとしない状況だ。なのに、私たちだけ、政権が変わったからって急に態度を変えて接近するのは外交政策の一貫性を損うだけで、効果を出すのも難しい。目に見える成果を急ぎ、過ぎた譲歩で国益を損なうのではないかと懸念される。関係正常化は早急だが、低姿勢で、甘く見られることは警戒しなければならない。国益を最優先しながら原則を守る堂々とした外交で、時間をかけて一つずつ解いていくのが順理だ・・(韓国日報)>>
<<・・日本が、私たちの譲歩だけを要求するなら、関係改善は容易ではない。日本政府は、支持者たちに迎合するような言行を控え、信頼回復のための可視的な努力を注がなければならない。尹政権も、任期の初期から韓日関係回復を急ぎ、結局は台無しで終わった李明博(イミョンバク)政権のミスを繰り返してはならない。和解の努力と、経済安全保障懸案に対する発展的協力を調和させる知恵を講じてほしい・・(ソウル新聞)>>
<<・・政策協議団が、韓日問題について、きちんと声を出すことができるのか懸念されている。一部では、政策協議団が日本岸田文雄首相を尹錫悦当選人の就任式に招待することに集中するという展望が出ている。さらに、今回の政策協議団には、2015年の日韓合意の交渉妥結の実務責任者だったイ・サンドク前外交部東北アジア局長が含まれている。パクジン外交部長官候補者は2015年日韓合意について、韓日間の公式合意という立場を明らかにした。
尹政権は文在寅政権とは違って、合意を蘇らせようとしている意味だ。これにより、2015年日韓合意を批判する国内の世論が、政策協議団の訪日において十分に反映されていない可能性が大きいと見える。政策協議団が韓日関係改善に優先順位を置くとされ、日本政府の一方的な態度に対しても、ちゃんと意見表明ができないのではないだろうか、懸念が提起され・・(ニューシース)>>
この前、『心情』というものについて書いたことがあります。少なくとも法治国家において、「人が何を考えているのか」に責任を問うことはありません。具体的なアクション、例えば行動についてのみ、その責任を問うことになります。しかし、韓国社会は、具体的な行動よりも、他人がどんなことを思っているのか、考えているのか、すなわち『心情』にも責任を負わせます。この心情は、『ある人Aが、他人Bの心を勝手に決めつける。Bが、Aの決めた心を自分の心情だと完全に認めない限り、Aが満足することはない』という副作用でよく現れます。こういのを『心情心理』と呼ぶ専門家もいます。
本件の場合も、『約束』『合意』『契約』などの具体的な行動よりも、『心情』を優先してしまう側面があります。もちろん、極めて一つの側面にすぎないでしょうけど。日本の心は日本のもの、韓国の心は韓国のものでいいでしょう。必要なのはもっと客観化、具体化されたものであり、それが約束であり、合意であり、条約であります。結局、『まずは法治を知れ』。またもやこの一言で終わる気もします。
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