訪日中の政策協議団のことで、一部の韓国側のメディアの論調が、『ハードル下げ』に入りました。思ったほどの内容が無い、と判断したのでしょう。
いままでも、少数のシンクタンクからの『何かの実績は出せる状況ではない』という意見が記事になることはありましたが、それでもほとんどのメディアは政策協議団に大きな実績を期待する雰囲気がありました。その空気が冷めてきた(覚めてきた?)感じです。特に、『右寄り』メディアは今まで政策協議団の存在を高評価、色んなニュースを出してきましたが、朝10時過ぎの時点で、岸防衛相のレーダー照射発言についてはほとんど報じないでいます。
もちろん、今朝もちょっと書きましたが、大勢の人たちに会えたし(中身はともかく、これはこれで代表団としては意味のあることです)、岸田総理と会談(?)するという報道もあるし、その場で親書を渡すだけでも相応のニュースにはなれるでしょう。でも、政策協議団訪日前に韓国側のメディアが盛り上がっていたのは『両国懸案の進展(特に日韓合意について)』、『岸田総理の統領就任式参席』です。これらの点について、韓国側のメディアも『これといった評価ができない』と思うようになったのでしょう。
特に、昨日、『輸出管理厳格化(経産省)』と『日米韓安保協力(防衛省)』の『既存の立場』と『レーダー照射』は、かなり『効いた』ようです。先も書きましたが、特に後者は、右寄りメディアはこの件をほとんど報じないでいます。『まだ』記事が書けていないだけの可能性もありますけど。ちなみに、政策協議団側から『~な案件で話す』とは何も言っていないので、メディア側が勝手に盛り上がっていた、という側面もあります。
で、レーダー照射の件ですが、朝の時点で報じているのはネットメディアまで合わせても3~4つのメディアだけで、しかも、その深刻さにまったく触れていません。以下、首都圏(京畿・仁川)地域のローカルメディアOBS京仁TVと、ニュース1の記事、<<~>>が引用部分となります。OBSは3行だけの記事で、ニュース1はGSOMIAメインの記事で、『レーダー照射をまだ根に持っているようだ』というふうに報じています。書きたいことは概ね書いたので、引用してそのまま終わりにしたいと思います。もし本当に岸田総理と代表団が会うなら、次の更新はその話に致します。
<<最近、北朝鮮ミサイルの探知と諸元の算出に相次いで失敗して恥をかいた日本防衛当局が、訪日中の政策協議代表団に、韓米日3国の共助を重ね強調しました。岸日本防衛相は、防衛省で代表団と会い、「北朝鮮のミサイルなど韓日両国の安保環境が厳重さと複雑性を増している」と述べました。岸防衛相はまた、2018年12月に発生した海上自衛隊哨戒機の低空威○飛行事件(※韓国ではこういうことになっています)まで取り上げ、「韓国の次期政権でリーダーシップを発揮してほしい」とも付け加えました(OBS京仁TV)>>
<<尹錫悦(ユンソンニョル)ユン・ソクヨル政府が韓米日安保協力強化の前提条件である韓日軍事情報保護協定GSOMIAの安定化を成し遂げられるかどうかに関心が集まっている・・・・日本メディアによると、去年の夏、日本が輸出管理厳格化を撤回する条件に、韓国側はGSOMIA安定化を提案したが、日本側は「別々の事案」として拒否したとされている・・
・・代表団の訪日だけでは、進展は難しいという指摘も多い。特に、韓日軍事当局の間には、2018年12月と翌年1月に発生した日本海上自衛隊哨戒機の韓国海軍艦近接○嚇飛行事件をまだ根に持っている。これに対してチョ・ジング慶南大極東問題研究所日本センター長は、「政策協議団は、具体的な懸案を解決するというより、次期政権の方向性を話して、日本が望む点が何なのかを聞きに行っただけ」とし「総論レベルでの議論は出来るかもしれないが、具体的な議論は難しい」と話した・・(ニュース1)>>
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