さて、率直に言って、政策協議団関連ネタもピーク過ぎだと思われます。ただ、韓国側の記事の中に、比較的、日本の雰囲気を伝えているものもあります。例えば、本エントリーのソース記事であるKBS(日本でいうとNHKのような立場の放送局です)の場合、『両国の懸案についての具体的な立場を明らかにしなかったため、日本側から懸念の声が上がっている』と指摘し、決して満足できる内容ではなかった、というニュアンスの記事を載せました。
心が曇った私としては、「懸念というより、『ほら、やはりな』な声ではないだろうか」な気もしますが・・範囲を『なにかを期待していた人たち』に絞るなら、確かに懸念かもしれません。例えば日韓議員連盟の一部の方々とか、尹錫悦(ユンソンニョル)政権の誕生が、何か日韓関係の現状を変える(一般的に言う『改善』など)きっかけであり、今回の政策協議団こそがそのチャンスであり、大きな第一歩である、と思っていた人たちのことです。
そういう立場の人たちにとっては、確かに、「こんなはずは・・」な結果だったでしょう。そもそも、『協議』団なのに、政策協議団自ら「交渉権は持ってない」とか言っていましたし。懸念よりは、そろそろ『失望』をしてほしいところではありますが。以下、KBSから引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<・・尹錫悦大統領当選者が派遣した政策協議団が、訪日三日目の今日(※26日です)、岸田日本首相に会いました。韓日関係改善の必要性には両側が共感したものの、岸田首相は旧朝鮮半島出身労働者問題について言及し、懸案の解決が必要だと線を引きました・・(※以下、レポート)・・日本首相官邸に入る日韓政策協議団。前日まで調整中だった岸田文雄首相との出会いが実現しました。協議団はまず、尹錫悦大統領当選者の韓日関係改善の意志が込められた親書を岸田首相に渡しました。
25分間の面談(※日本側の記事では『面会』が多いですが、韓国側では面談となっています)では、両国が未来志向の関係発展と共同の利益のために努力しなければならないという点に意見を集めたと明らかにしました。【ジョンジンソク/韓日政策協議団長「両国間の信頼を回復することが非常に重要です」】。
特に岸田首相は、韓・米・日 三国の戦略的連携が今のように必要な時はなかったとし、韓日関係の改善は待ったなしだと強調しました。しかし、それに先立ち、旧朝鮮半島出身労働者問題やイ○ンフなど両国間の懸案の解決が優先されなければならないと、前提をつけました。韓国側がまず対策を提示しなければならないという既存の立場を、再度確認したのです。
政策協議団は、忙しいスケジュールを消化し、毎回、韓日関係改善に対する強い意志を伝えたと明らかにしています。しかし、平行線を走ってきた懸案に対する立場は明らかにせず、日本内でもこれに対する懸念の声が上がっています・・>>
「懸念」か「ほらみろ」か知りませんし、どれだけの声が出ているかも分かりませんが、もしKBSの記事が本当なら、いい刺激になったかもしれません。そう、政権の旗色が変わって急に進展するような事案なら、そもそもここまで騒ぎになったりもしないでしょう。ネタにもよりますが、次はそろそろ別の話にできれば、と思います。
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