最近、日本から林外相が訪韓(大統領就任式参席)することで、複数のメディアが「5年ぶり」「日本からの閣僚が参席」とする題で報じています。凄いことだ!というニュアンスす。5年ぶりなのも閣僚が参席するのも別に間違ってはイませんが、数日前まで総理の訪韓についての記事が溢れていたことを考えると、なんとも言えない哀愁(?)を感じます。あまり思わしくない意味で。
同じ頃、日本関連だと、各国との首脳会談だけでも多くのニュースが手に入ります。岸田総理というか、『日本』を必要とする国々が多く、そして、日本もそれらの国を必要とすることで、共通した方向性を示している、そんな気がします。
特に、イギリス関連では、これは大成功ではなかったのか、そう思いました。両首脳は、軍人の入国及び武器など装備の搬入手続きを簡略化するなど、両国が共同で訓練するための土台を作る内容にも合意しています。韓国なら、『なんでこの大成功をもっと報道しないのか』と、与党または大統領府関係者が露骨に不満を表したことでしょう。
そんな中、日本とイギリスの接近を、『日英同盟の復活のようだ』とし、『韓国にとって最悪のシナリオになる可能性がある』との記事がありました。朝鮮日報です。普通なら肯定的に評価し、韓国も乗り遅れるな、という趣旨の記事を出してもおかしくないメディアですが、今回は危機感を優先しています。記事はその理由を、韓国の存在が『自由民主主義勢力において、不必要になる』可能性があるから、とします。以下、引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<英国と日本が、ロシア、中国牽制を名分とし、120年前のような同盟関係を復活させている。 20世紀の始まりとともに1902年に締結された日英同盟は、第1次世界大戦以後の1923年まで両国の地位の強化に大きな役割を果たしたが、最近、急迫する国際情勢で、両国の利害関係が合致し、また新しい次元の同盟が必要になったのだ・・
・・120年ぶりの日英同盟復活の背景には当時と同様の世界情勢がある。 20世紀初頭、ロシア勢力の急な膨張に驚いたイギリスは、ロシアの南下を防ぐために日本と手を組んだ。日本は世界各国の予測を覆し、1905年ロシアに勝利、世界強大国に上がり始めた。今回も、ロシアと中国の膨張を防ぐべきだという点に、両国の理解が一致した。ブレクジット(Brexit・英国の欧州連合脱退)以後、アジアでの影響力拡大と大英帝国の繁栄再現を望むイギリスの「グレート・ブリテン戦略」とも繋がっている・・
・・英・日間の軍事協力の次の段階としては、日本のオーカス(AUKUS)参加が挙げられる。オーカスは米国・イギリス・オーストラリア3国の安保同盟で、核潜水艦技術共有などを目的とするが、日本が参加して「ジョーカス(JAUKUS)」になるという分析も出ている。ジョンソン イギリス首相はこの日、「(オーカスの日本参加に関して)私たちは肯定的である」と話した。
日英同盟の強化で懸念されていることは、韓国が、アジア太平洋地域の自由民主主義国家の軍事同盟ラインから疎外される要因になるかもしれない点だ。韓国は中国牽制の核心機構であるクアッド(Quad・アメリカ・日本・インド・オーストラリア4国)と、オーカス、どちらにも入っていない。アジア・太平洋地域で、韓国を除いて、米国・日本・オーストラリア・インド・イギリスの5国間の軍事協力だけでも自由民主陣営の守護が可能になるという『最悪のシナリオ』が、固着化してしまうのではないか、そんな懸念である・・>>
別に合わせて書いているわけでもありませんが、THAAD追加配置を事実上撤回した・・という内容の後に『韓国抜きで自由民主主義が守護される恐れがある』という記事を読むと、なんというか、尋常でない違和感があります。これが、一時韓国のネットて流行った『幽体離脱話法(自分のことなのに他人事のように言う)』でしょうか。そもそも自由民主主義が守護されることを最悪としている時点で自由民主主義の守護を語る資格があるのかどうか、実に微妙です。そこまで嫌なら、『何もしなくてもいい』と思わず、守護するための何かを実行すればいいだけの話ですし。
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