韓国紙のK防疫関連記事・・「5週間で2100人が亡くなった期間、当局はオーストラリアを訪問中の大統領の指針だけを待っていた」

まだ「終わった」とは言えないと思いますが、防疫関連措置の解除が近いからでしょうか。各紙が、K防疫をまとめるような記事を載せています。各紙、いろいろなことが書いてありますが、全般的には、あまり好意的な論調ではありません。

本ブログとして気になるのは、防疫政策を決めるプロセスに『専門家がいなかった』側面です。いわゆる『政治防疫』で、政治がすべてを決めた、と。今日ご紹介する朝鮮日報の記事も、その一つです。本ブログも今まで多くのK防疫と関連した内容を書いてきましたが、やはりもっとも印象的だったのは、メディカルタイムズに載っていたこの内容です。確か、去年12月あたりに本ブログで、それから拙著でも紹介した記憶があります。個人的に、趣旨がよく似ていると思いますので、こちらをもう一度紹介して、それから朝鮮日報の記事に移りたいと思います。以下、各紙、<<~>>が引用部分になります。

 

<<・・食薬処で働いてみて(※筆者は韓国の政府機関『食品医薬品安全処』の審査委員出身です)、確実にわかった。医薬品の安全を担当しなければならない組織に、医薬品安全の専門家は一人もいなかった・・・・それでも、防疫の初期には、外部の専門家で構成された中央臨床委員会という専門家グループがあった。中央臨床委員会が、1~2カ月ごとに科学的な根拠に基づいてブリーフィングをしてくれたので、国民も安定感を得ることができた。

しかし、2020年6月頃、中央臨床委員会が、「コロナ感染がすでに地域社会に広がっているので、コロナの終息は難しく、コロナと共存する防疫政策に切り替えなければならないという意見を提示した。すると、突然予定された中央臨床委員会の説明会がドタキャンされ、それから、中央臨床委員会の声は消えた。つまり、韓国の防疫政策は、専門家グループの意見を無視したまま、政治的に行われた。政府ブリーフィングからは専門家グループの意見が消えた・・>>

 

見方にもよりますが、似たような趣旨の内容が、朝鮮日報にもありました。ちょうど、新型コロナで亡くなる方が急増していた頃なのに、専門家による『当局』が防疫政策を判断するのではなく、オーストラリアを訪問中の文在寅大統領からの指針だけを待っていた、とのことです。

<<・・ある医大教授は、2020年4月15日の総選挙に注目する。コロナが安定し、与党が圧勝を収めると、防疫の政治色が強くなったというのだ。「防疫の成功が、政権の成功につながると気づいた政府は、防疫を口実にすると、何を提案しても国民は受け入れると思うようになりました。結局、政治が防疫政策を決めるようになったのです」・・

・・防疫政策のコントロールタワーは疾病管理庁である。その首長はジョンウンギョン庁長であるが、ジョン庁長は主導的に出ず、ただ見ているだけだった。いわゆるウィズコロナ以降、病床不足事態が起きた11月11日、ジョン庁長は「状況が悪化すると防疫措置を強化する」と言ったのに、同日、ソンヨンレ中央事故収拾本部社会戦略班長は「まだ時期尚早だ」と宣言した。

当時、救急室、重症患者治療室が機能できず、5週間2100人が亡くなり、2100人が超過死亡となったにもかかわらず(※数値の出処とかはわかりませんが原文のままです)、防疫当局は、オーストラリアを訪問中の文大統領の指針だけを待ったという。「こういうのが、大統領府が政務的に新型コロナを指揮していたという証拠でしょう」との指摘も出ている・・

・・専門家たちは、2年余りのK防疫を、「韓国社会の鏡」と要約した。「私たちの社会がこれまで成長してきた方式、国家が国民を取り扱ってきた方式の、長所と限界が、そっくりそのまま溶けこんでいるのです」という説明だ・・>>

 

記事には書いてありませんが、K防疫といえば、日本との比較が大きな『支持基盤』でした。しかし、記事によると、感染者数は日本772万人、韓国1709万人。亡くなった方は(人口100万人あたり)日本233人、韓国438人。比べる相手が日本だと、この結果は仕方ないという側面もありますが・・あの『上から目線』はいったい何だったのか。YTNのあの「検査キットがほしければ、日本は、まず『日本人で ご○んなさい』と言うべきです」発言だけは、一生忘れそうにありません。

 

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