以下、一応、専門記者が書いたものではありますが、明らかに左寄りの記事である点、前置き致します。ご存知の方も多いでしょう。オーマイニュースというメディアです。記事内容も、単に「尹政権が気に入らないだけだろう」と思ってしまえばそれだけのものです。しかし、『日韓関係改善』という記事があふれている昨今、むしろ現実的な見方ではないだろうか、そんな気がして、エントリーしてみました。
記事の趣旨は簡単です。日本が応援するスタンスを見せた韓国の大統領は、いつも韓国民に苦労をかけた、韓国内で日本に対するよからぬ感情も増え、結果的に日本にとってもいいことではなかった、といいます。記事は、「外国政府が韓国大統領を称賛すると、大韓民国の国格が上がる」「国民の自負心も上がる」としながら(この考え方だけは左右共通です)も、
「しかし、日本だけは違う。日本からそのような称賛が聴こえてくると、その政権はいつも韓国の国民に苦労をかけてきた」というのです。日本が特別に期待感を示した韓国大統領は、朴正煕氏、全斗煥氏だった、としながら。ここからは引用してみます。以下、<<~>>が引用部分となります。
<<・・(※朴正煕政権の前にも日韓外交樹立についての意見はあったし)政治指導者たちが「韓日関係を復元しよう」と主張しても、世論はこれといった拒否感を表わさなかった。しかし、朴正煕の時は、まるで第2の3・1運動のようなデモが、国を揺るがした。朴正熙政権が武力で抑圧しても、国民は恐れることなく朴正熙の韓日関係復元政策に反旗を翻した。
国民が朴正煕の対日政策に強力に反対した理由の一つは、韓日関係を扱う彼の方式だった。彼は公式の謝◯と賠◯も無しに、問題を縫合しようとした。若干の経済支援を受ける条件で、35年の『恨(ハン)』をすべて収めようとした。そのため、両国関係を逆に悪化させてしまった。その後遺症が今でも続いている。
今の岸田内閣も、「心強い」、「期待している」などの表現で、尹錫悦(ユンソンニョル)政権を応援している。岸田内閣が望むのは、◯罪・◯償なしに両国関係を復元することだ。判決が既に確定された件も、なかったことにしたがっている。安倍晋三が『上王』である岸田内閣が、尹政権に望むのは、朴正煕政権に当時の日本政府が望んでいたものと大差ない。
だが、謝◯も賠◯もなしに尹政権が両国関係を復元しようとすると、1964年の(※外交樹立反対の)デモが再現される可能性が、自然に高まるだろう。だから、尹政権が岸田内閣を満足させる方法は、現実的にはこれといって無いとも言える。それでも「心強く」「期待する」という表現が出てくるのは、日本の執権層が、今回も見当違いをしているのではないか、そんな感じがする・・>>
まず、そこまで期待しているのか?というのがまず疑問です。政権交代で就任した人へのメッセージですし。でも、「本当にそこまで期待している」という仮定にするなら・・見当違いという指摘は間違いないでしょう。本ブログでも何度も書いてきましたが、大統領の個人的な能力でなんとかなる問題ではないからです。
記事が指摘しているような極端な形(デモなど)で何かが起こるかは分かりませんが、大統領がなにをどうしても、世論には勝てません。この点については、確かにそのとおりです。ただ、それは尹大統領に対する見当違いではなく、『韓国』そのものへの見当違いでしょう。すなわち、左寄りの大統領が出ても、彼に期待するのは見当違いです。2日前まで大統領だった人が、証明しているではありませんか。
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