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では、さっそく本題ですが・・日本が韓国関連で入国基準を緩和したことで、韓国では『日韓関係改善の始まりだ』とする趣旨の記事が目立ちました。中には、まるで観光客まで緩和されたような書き方の記事も複数あり、今日の正午過ぎに「やっと扉が開くのかと思ったが・・観光客はまだい」という題の記事(ニューシース)が載ったりしました。基準が『新型コロナ』であるかぎりいずれは緩和されるでしょうけど、該当記事群が載った時点(昨日~今日正午)では、緩和されるのは留学生とビジネス関連入国のみです。
そもそも、新型コロナ前にも両国関係は今とあまり変わらなかったけど、入国に対してなんの措置もありませんでした。それに、確か今の基準は、新型コロナ期間中に何度か緩和されたもののはずです。これを関係改善のスタートとか言うのは、ちょっと無理があるのではないでしょうか。どうしても「関係改善できる方向に進んでいる」という趣旨の記事を書くための、『ネタ』が無かったのは分かりますが。
ちょうどそんなとき、『日韓関係改善を楽観しているのは、少数派だ』という記事が載りました。先のとは別記事ですが、同じくニューシースです。産経新聞に載っている、駐韓日本大使だった冨田浩司(元駐米日本大使)のインタビューが元ソースだそうです。以下、<<~>>が引用部分となります。
<<日本の産経新聞は17日、尹錫悦(ユンソンニョルユン)政権の発足を機に日韓関係改善に対する前向きな声が高まっているものの、日本外務省内の主流ではないという趣旨で報道した。新聞は去る9日(現地時間)冨田浩司米国駐在日本大使が米国シンクタンク主催オンライン討論会に参加して発言した内容をもとに、このように報道した。
富田大使は、当時、林芳正外務相がユン大統領就任式に出席することになった点を挙げて「これは、私たちがどれだけ(韓日)関係回復のために準備ができているかを示すものだ」、「対処が必要な重要な課題がたくさんある」、「政権交代は両国間の関係改善のためにどのように協力できるか真剣な議論を始める機会を与えた」と評価した・・
・・それと共に、韓日関係と関連して「私は今後韓国との関係を肯定的に考えているが、いまのところ、外務省内では少数派だと思う」と明らかにした。新聞は「富田大使が自分の考えを小数派と称するように、韓日関係に対する楽観論は、日本政府内では主流ではないようだ」と伝えた。また「韓国側の具体的な対応方針はまだ明らかにされていない。日本政府は、韓国新政権の態度を把握しようとしている」とした・・>>
それはそうでしょう。これはものすごく控えめな発言ではないでしょうか。個人的に冨田浩司大使関連記事では、処理水放流関連の記事が印象的でした。資料をいくら見せても、韓国の市民団体はまったく反応がない。なんで韓国政府はもっと科学的な根拠に基づいて発表してくれないのか。そんなことを嘆く内容でした。大使は、そんな韓国の世論が、政権が変わったからって、急に変わるようなものではないと、よく知っているはずです。多分、駐米日本大使という立場的に、あえて控えめな表現を使ったのではないか、そんな気がします。
余談ですが、冨田浩司大使が参加したというシンクタンクの討論会は、複数のメディアが記事にしています。でも、この「少数派」発言を載せているメディアは、このニューシースだけでした。先の入国関連もそうですが、なんというか、「関係改善できつつある」と書かないとならない、何かの事情でもあるのでしょうか。
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