韓国の航空宇宙専門家「宇宙協力分野で(も)、日本に完敗した。長期的なビジョンが違いすぎる」

珍しく、日米・米韓首脳会談関連で「宇宙協力分野」について書いた記事がありました。結論から言うと、日本に完敗した、との内容です。専門家は完敗したと言っているし、記事本文も『日本が韓国を圧倒した』としながらも、なぜか『韓国の判定負けといえる』になっているところがまた、未知のスペース・オペラ級です。

案の定、今回も『具体性』という言葉がつきまといます。米韓の場合、一緒にやるよ!(やるよ!)と言ってはいるものの、具体的に何をするというのか分からない、そこが日本と違うというのです。ソース記事 マネートゥデイはこの件でいくつか専門家の見解を引用していますが、その中でも特に興味深かったのは、『あるミッションを決めてそれに必要な技術を開発するのではなく、発射体とか、衛星とかが、「各自、頑張れ」モードだという指摘です。

 

とりあえず~だけ開発しろというし、JAXAのようなコントロールタワーも無く、担当する当局者に専門家もいない(引用部分にはありませんが、記事によると、担当者は順番で決まるそうです)ので、ビジョンが育たないという指摘です。私の読み方が『曇っている』だけかもしれませんが、これって、「外国(特に、日本)が~を開発したから、似たようなものが作れるようになれ」と言われているだけではないでしょうか。

もう少し曇ってみますと、韓国の科学者たちは、何かの『部分』において研究開発しながらも、「なんのためにこれを開発するのか」という具体性も、その『部分』を組み込んだ全体像も、長期的なビジョンも、実感できないでいる、と。そんな意味ではないでしょうか。どことなく『K防疫』と同じ構造にも見えます。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<国内の宇宙関連専門家たちは、韓日両国とも米国と首脳会談を通じて「宇宙協力」を約束したものの、実質的な協力に関しては、日本が韓国を圧倒したと評価した。宇宙に対する哲学とビジョンが勝負を分けたという。韓国の判定負けという分析だ・・

・・26日、科学界によると、日本は科学・外交・安保チャンネルをフル稼働させ、米国と宇宙分野で全方位的協力に乗り出すことにした。日本は米国と首脳会談前から日本航空宇宙開発機構(JAXA)を通じて米国航空宇宙局(NASA)と協力してきた。韓国は米国と「宇宙探査共同研究」協力だけを公式化したが、日本は月探査と月着陸、月ゲートウェイ(宇宙ステーション)協力、小惑星標本分析など具体的な共助に乗り出した・・

 

・・ムン・ホンギュ韓国天文研究院宇宙探査グループ長は、「日本は米NASAに外交官を派遣する」とし「この担当官は宇宙分野に相当な知識を持っているのはもちろん、政策・外交的にNASAと緊密な協力を担当している」と説明した。続いて「駐日米国大使館にも米国の宇宙分野担当官が常駐して業務を遂行する」とし「特定分野で国家間の専門会話チャンネルを維持するということ。この意味が分かるか​​」とした・・

・・実際、日本は米国と持続協力し、小惑星探査分野ではむしろ米国を越えたと評価されている。 JAXAは小惑星「フェートン」に行く「デスティニープラス」任務のため、宇宙探査船ハヤブサ-2のイオンエンジン出力を増やした。また、固体ロケット「イプシロン」性能を大幅に増強させ、米国と同等のパートナーとなった。

 

ムン グループ長は、「国内では、衛星、発射体などのプラットフォーム中心の宇宙計画が推進されている」、「しかし、このような方式の宇宙計画では、国家間の協力フレームワークを作るのは難しい」と指摘した。また「米国とヨーロッパ、日本のように、『任務』中心の計画で行かなければ、協力で繋がることはできない」、「そうすれば、プラットフォーム技術がそのために追いついてくる」と話した。

ある学界関係者は、「宇宙は民間産業的な側面はもちろん、軍事安全保障とも直結した分野」とし「日本が緻密な準備の末に米国と全方位的協力を導き出したのは、まさにこの点に入り込むためだ」とした。また「日本は科学技術だけでなく、政治・外交・安全保障分野で米国はもちろんヨーロッパの宇宙強国とも協力している」とし「韓国が、事実上、完敗したことを教訓として、宇宙ビジョンをすぐに立てなければならない」と話した・・>>

 

ムングループ長が「ムーン」と訳されたのは、吉兆か凶兆か・・はともかく。もちろん安保側面とつながっているのは分かりますが、「まさに」としながらそこだけ強調するのもまた、斜め上さが宇宙級です。しかし、こうしてみると、ハヤブサの成功はやはり大きかったな・・としか思えません。『月』関連はもちろん、さまざまなロマン溢れる展開に期待したい今日このごろであります(ケロロの声で

 

 

おかげさまで新刊『日本人たらしめているものはなにか』を追記しました。帰化を前にして、いろいろと考えてみて、その自分なりの結論を記録した本です。固定エントリー『新刊・準新刊のご紹介』に簡単な内容を綴りました

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

 ・様のおかげで、こうして新刊・準新刊のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2022年6月1日発売)からですが、<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>です。帰化を前にして考えたことを記録した本です。アマゾンページに書いてある、「私はただ、日本が好きだから、日本人として生きたいと思っています」と、「『お前は韓国人として生まれた』が、『私は日本人として死ぬ』に上書きされた時に見えてきた、日本人になるということの意味」が、本書の全てを表していると言えるでしょう。そんな本です。 ・新刊<「自由な国」日本「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >は、日本滞在4年目に感じた「日常」と、ラムザイヤー教授論文騒ぎにまつわる、日韓の対応の差などをまとめました。2021年発売版に、相応の追記を致した新書版でございます。 ・国に蔓延する対日観、『卑日』について考察した卑日(扶桑社新書)>も発売中です。なぜ今の韓国に、日本に対する『卑』が必要なのか。それを自分なりに考察、率直に書きました。 ・刊として、文政権の失敗を振り返った <文在寅政権最後の暴走>と、自分なりの『日本語』本<日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書)>も発売中です。・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。旧「インフォメーション」もこちらに統合してあります。本当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。 ・れでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。