韓国、半導体輸出(金額ベース)の40%以上が中国へ、輸入の30%以上が中国から・・本当に経済安保できるのか

韓国メディアは、なにかあればすぐ「大乱」という表現を使います。別にこういう表現が嫌いではありませんが、ちょっと使いすぎではあります(笑)。その中で、最近のもので、本当に大乱と呼ぶにふさわしかったものが、尿素(尿素水)大乱です。

そのようなもの・・ソース記事の表現を借りますと『核心輸入品目』は、他にどれぐらいあるのでしょうか。どこからどこまでを核心とするか、データ集計方式をどうするのかで異なるとは思いますし、代替が効くのか、無形のもの(技術とか)をどうするか、などなどによって見方が変わると思います。でも、最近何かと話題(?)の経済安保的に考えても、興味深いテーマであります。

韓国が、日本から、米国から、そして中国から輸入する『核心品目』はそれぞれ、どれぐらいあるのでしょうか。ネットメディア『ヘッドラインニュース』が、それをまとめて記事にしました。この時期、本当に良いタイミングで良いところを指摘する記事だと言えるでしょう。この記事に危機感を覚える人がどれぐらいいるかは分かりませんが。結論から書きますと、日本産32品目(14.0%)、米国32品目(10.5%)、そして中国産172品目(75.5%)でした。以下、該当部分だけ引用してみます。<<~>>が引用部分となります。

 

<<ウクライナ事態の長期化と中国上海封鎖などにより、グローバルサプライチェーンの混乱が激化している中、韓国が重点的に「管理が必要な輸入品目」は、その多くが中国産目であり、こうした中国偏重現象を解決する案の用意が緊急だという研究結果が出た。

30日、全国経済人連合会が出した「韓国経済産業の核心物質の現状および示唆点」報告書によると、ここでいう「管理が必要な核心輸入品目」とは、「輸入依存度が90%以上」で、「輸入競争力において絶対的に不利な品目」のうち、「輸入金額規模が最上位30%に相当する」、228品目である。全228品目のうち、中国産品目が172品目で75.5%の比重を占め、日本産品目は32品目で14.0%の割合を見せ、米国産品目は24品目と10.5%の割合を示した。

相手国に対するGVC(グローバルサプライチェーン)の安全性が脆弱であると判断される133品目も別途提示されたが、その 133品目は中国産品目がほとんど(95.4%)で、日本産品目と米国産品目はそれぞれ2.3%水準だった。これらの結果は、昨年の尿素水事態で経験したように、核心輸入品目が中国に集中し過ぎで、韓国全体のサプライチェーンが脆弱になった現実を表してくれる・・>>

 

もちろん韓国が中国に依存しているというのもありますが、供給安全性に問題があるとされる133品目の中で、中国は95.4%で、日米の比率は2.3%。韓国にとって、これこそ「チャイナリスク」であるはずですが・・不思議なほど話題にならない、または『なってはならない』、そんな雰囲気です。

同記事が分類した日米中それぞれからの核心輸入品目は、中国産が:電気製品、機械・コンピュータ、鉄鋼、有・無機化合物、ガラス、医療用品、非鉄金属など産業用原材料など。マンガン(鋼鉄製造に必要)、黒鉛(電気自動車バッテリーに必要)、マグネシウム(自動車軽量化に必要)などなど。品目が多いこともあって、記事は『韓国産業の全ての分野に影響を及ぼすと見ていい』としています。

日本産の品目は、電気製品、機械・コンピュータ、石油・石炭、プラスチック、電気製品有機化合物などで、ポリイミドフィルム、半導体ウェハを加工する機械または噴射器。米国産の品目は、石油・石炭、航空機、電気製品、果物、機械・コンピュータなどで、日本と重複する部分もありますが、エネルギー産業にも影響を及ぼしている、とのことです。

 

韓国は経済安保の話が出ると「とりあえず半導体」の話をしますが、半導体生産においても、サムスン電子、SKハイニックスなど韓国企業は、ほとんどを中国の工場でウェハ加工段階まで生産し、それから韓国に輸入してその後の工程(ウェハ切断、包装)を行っています。これは、材料輸入だけでなくと完成品輸出の面においても中国市場への依存度が高いという意味です。この部分は週刊韓国(韓国日報の週刊紙)の記事ですが、韓国の半導体輸入額(2020年)570億3000万ドルのうち、中国が177億9139万ドル(31.2%)、台湾(20.4%)、日本(13.6%)の順でした。半導体輸出額も、額954億6000万ドルのうち、中国が412億ドルで43.2、続いて香港(18.3%)、ベトナム(9.6%)の順でした。香港の場合、中国と合算してもいいのでは。

 

 

おかげさまで新刊『日本人たらしめているものはなにか』を追記しました。帰化を前にして、いろいろと考えてみて、その自分なりの結論を記録した本です。固定エントリー『新刊・準新刊のご紹介』に簡単な内容を綴りました

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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 ・様のおかげで、こうして新刊・準新刊のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2022年6月1日発売)からですが、<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>です。帰化を前にして考えたことを記録した本です。アマゾンページに書いてある、「私はただ、日本が好きだから、日本人として生きたいと思っています」と、「『お前は韓国人として生まれた』が、『私は日本人として死ぬ』に上書きされた時に見えてきた、日本人になるということの意味」が、本書の全てを表していると言えるでしょう。そんな本です。 ・新刊<「自由な国」日本「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >は、日本滞在4年目に感じた「日常」と、ラムザイヤー教授論文騒ぎにまつわる、日韓の対応の差などをまとめました。2021年発売版に、相応の追記を致した新書版でございます。 ・国に蔓延する対日観、『卑日』について考察した卑日(扶桑社新書)>も発売中です。なぜ今の韓国に、日本に対する『卑』が必要なのか。それを自分なりに考察、率直に書きました。 ・刊として、文政権の失敗を振り返った <文在寅政権最後の暴走>と、自分なりの『日本語』本<日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書)>も発売中です。・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。旧「インフォメーション」もこちらに統合してあります。本当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。 ・れでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。