『尹錫悦(ユンソンにョル)政権でも難しい』。各記事でよく名前が出てくる、韓国の日本関連シンクタンク「世宗研究所」のジンチャンス日本研究センター長。彼がソウル新聞とのインタビューでそう話しました。
ジンセンター長が日本自民党議員に、最近解決策の一環として取り上げられている『代位弁済』案について話したところ、その議員は「日本がやることはなにもない」と答えた、とのことです。氏はその雰囲気を、『強硬なスタンスで、現金化問題においては特にそうだ」と話しています。さて、本当なら心強いところですが。以下、各紙、<<~>>で引用してみます。
<<尹政権が「未来志向的」日韓関係を強調している中、最近、日本を訪問した専門家が、旧朝鮮半◯ 出身労働者問題などに対する日本内部の強硬な雰囲気を伝えた。ジンチャンス世宗研究所日本研究センター長は21日、ソウル光化門のある食堂で「日本は強硬に出ている。尹政権でも難しい状況だと思う」と話した。
彼は「他はともかく、現金化問題においては、(譲歩することが)一つもないというのが日本の雰囲気だ」と述べた。最近、解決策の一つとされている代位弁済(韓国政府が弁済し、あとで日本側に請求する)案について、日本内部では「日本がすべきことは全くない」という立場だと伝えた。彼は「自民党議員にこの話をしながら、日本企業が(被◯者に)会わなければならないのではないか、と話したところ、議員は『何もできない』と話した」と伝えた・・(ソウル新聞)>>
こういう雰囲気が、他の人たちにも知られているから、でしょうか。同じ日(21日)、『急いで改善する必要もないのではないか』という記事が韓国日報に載りました。最近、こういう記事も少しずつ増えてきています。韓国のほうから急ぐ理由はない、日本が相手を尊重する態度示すべきだ、というのです。
<<「朴振(パクジン)外交部長官が6月中・下旬に日本を訪問する」という報道が、先月末に出た。 6月末、スペインで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、韓日首脳会談を開く問題を議論するためだという説明だった。来月10日、日本参議院選挙を控え、日本政府が首脳会談をしようとは思えないのに、尹錫悦政権がことを急すぎではないか、と感じた。
予感は当たった。朴長官の日本訪問は、参議院選の後に延期された(※時期はハッキリしていません)。スペインでの尹錫悦大統領と岸田文雄日本首相の出会いは、立って会話する程度にとどまる見通しだ・・・・朴槿恵政権が日本との対話に応じないでいた時、米国は韓国に韓日関係正常化を圧迫し、結局日韓合意がなされた。
一方、今回の局面では、関係改善に消極的な方は日本だ。最近、日本のマスコミは「両国関係を国内政治に利用しない」というユン大統領の発言を浮き彫りにして報道したが、いざその首相が去年の衆議院選挙、今年の参議院選挙など国内政治のため、本格的対話に出てこないでいる。
最大懸案である現金化は、急いで解決出来る案件ではない。政府は学者や国民と話し合わなければならない。国家間の約束をまもれとばかり言う日本政府は、被◯者と韓国を尊重する姿勢を見せるべきだ。東アジア安保危機の中、韓日両国が一歩ずつ退いて関係改善に乗り出すしかない理由も、国民を説得しなければならない。「文在寅(ムン・ジェイン)政権がやったことを、新政権が回復させなければならないというレトリックだけで、前進を急ぎすぎると、むしろ失敗してしまう可能性もある>>
さて・・どうでしょうか。日本としては、『一貫した立場に基づく』というフレーズだけは、これからも守り続けてほしい、と願います。
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