韓国・尹錫悦大統領、就任2ヶ月で支持率28%・・いわゆる「国政運営の動力」が消失か

尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の支持率が、ついに20%台(28%)になりました。特に、30代・40代では支持率が17%にすぎないということで、事実上、『国政運営の動力』を失ったのではないか、と思われます。また、今回は韓国ギャラップという調査機関のデータですが、ギャラップ社の調査では初めて、野党『共に民主党』と与党『国民の力』の支持率が、並びました(他の調査では、すでに共に民主党が勝っているというデータも出ています)。

『不支持』とされるもっとも大きな理由は、いろいろと問題となっている人事関連(21%)です。しかし、ちょっと大まかでどんな項目にも適用できそうな『次質が足りない』(8%)、『一方的すぎる』(8%)もそれぞれ8%となっています。物価高騰などによる経済関連も8%であることを考えると、結構高い数値だと言えるでしょう。他にも、同じ大統領候補だった頃から問題とされてきた、与党側の内部葛藤なども加わり、いまのところ、反騰の気配はありません。

 

7月13日、本ブログは(ギャラップとは別の会社の調査データでしたが)尹大統領の支持率が大幅に下落しているとお伝えしたことがあります。あのときもっとも驚いたのが、『保守支持が強くて当たり前』とされてきた慶尚北道、大邱地域でも不支持が多く、同じく保守支持とされる60代以上でも、不支持のほうが多かったことです。よほどのことがないと、こうはなりません。本エントリーはSBSハンギョレ新聞の記事をソースにしていますが、ハンギョレ新聞によると、この『伝統的に保守支持の地域・年齢層で負けている』結果は、今回も変わっていない、とのことでして。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・尹錫悦大統領の国政遂行支持率(※国政遂行肯定評価率、以下『支持率』とします)が、就任後初めて30%台が崩れたという世論調査の結果が出ました。韓国ギャラップが26~28日、全国18歳以上の成人男女1千人を対象に調査した結果、ユン大統領の職務遂行を支持するという回答は28%、不支持とするいう回答は62%と、それぞれ 集計されました。

先週の同じ調査では32%で、下落傾向が止まったように見えましたが、今週の調査でさらに4%ポイント下がり、去る5月10日就任後、初めて30%ラインが崩れたのです・・・・政党指導調査では、「国民の力」と「共に民主党」がそれぞれ36%と同じと調査されました。尹政権になってから、ギャラップの調査で両党の支持率が同率になったのは、今回が初めてです。先週の調査に比べ、国民の力支持率は3%ポイント下がり、民主党は3%ポイント上昇しました(SBS)・・>>

 

<<・・尹大統領の支持率が就任2ヶ月ぶりに20%台に落ちた。国政動力を確保するのが容易ではない支持率になったのだ。韓国ギャラップギャロップが去る26~28日、全国大人1000人を対象に調査した結果・・(※SBSと重複する部分省略します)・・大邱・慶北でも不支持が高かった。大邱・慶北の支持率は40%、否定評価率は47%だった。誤差範囲の外となる。20代の支持は20%で、先週より9%ポイント落ち、30代と40代の支持率は17%だった・・・・国民の力と共に民主党の支持率は、いずれも36%となった(ハンギョレ新聞)・・>>

個人的に「あ、ちょっと意外だ」と思っていることは、『北』を結構持ち出したのに、それでも保守層の支持が得られないでいる点です。尹大統領は、北朝鮮に関しては結構強いスタンスを示し、文在寅前大統領と北朝鮮を結びつけようと結構努力してきました。韓国の保守支持層にこの策が効かないのは、極めて異例なことです。最後に、「日本関連で『低姿勢』とされる記事が結構出ていたが、それも不支持が多い理由ではないだろうか」と思ってちょっと調べてみましたが、各記事、これといった記述はありませんでした。

 

どうであれ、『国政運営の動力が得られないラインまで下がった』とするハンギョレ新聞の指摘は、事実でしょう。もちろん、支持率がこれから上がる可能性もありますので言い切ることはできませんが、もし20~30%の支持率が固着してしまうと、就任2ヶ月でレームダックというとんでもない事態になるかもしれません。対日外交でも、対米でも対中でも、尹政権としては、ある程度は、世論に向かっての『突破』が必要になります。例えば、『現金化問題の解決策』関連でも、主に市民団体側からの、かなりの反発を受け止めなけれななりません。もともと出来そうにも見えなかったものの、支持率までこれでは・・・さて、尹大統領、何か妙策はあるのでしょうか。(マニュアル的な終わり方ですみません

 

 

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