韓国国務総理、安倍元総理の国葬のため来日、28日岸田総理と面談・・現金化関連などの『案』は用意せず

安倍元総理の国葬に弔問するため、韓悳洙(ハンドクス)国務総理が来日しました。カマラ・ハリス米国副大統領と会談し、28日には岸田総理とも面談するとのことです。また、議員連盟の会長で、4月に制作協議代表団のリーダー格として来日したジョンジンソク議員も同行します。ジョン議員はいつものように『関係改善のチャンス』などと話しており、各懸案についても『意見を共に出来るように各チャンネルで努力すると思われるが、今回は弔問のための訪問』など、ちょっと曖昧な言い方をしています。

私の読み方のせいか、まるで、難しいことは自分以外の人に聞いてくれ、と言っているような気もします。国務総理のほうも、何かを議論するための来日ではないという趣の発言を繰り返しており、例の解決案などについては、用意していないと思われます。また、本エントリーのソース記事もそうですが、聯合ニュースなど一部のメディアの記事から、『正式面談』という、見慣れない言葉が目に付きます。この前、『懇談』とか『歓談』とかいろいろあったし、しかも直前まで本当に調整済みなのか疑問が提起されていたので、今回は面談だけどちゃんと正式だ、という点を強調したいのでしょう。

 

『懇談は面談に進化した!』というポケモンな展開でなんとかするしかない、と思ったのかもしれませんし、別に、表現として間違っているというわけではありませんが・・でも、普通、『面談』をわざわざ正式と書くこと自体が、珍しい気もします。結構多くの記事を読むほうですが、正式面談という表現は初めて見ました。どちらかというと、正式でないほうに『非公式』をつけたりはしますが。以下、ニューシースと朝鮮日報(朝鮮BIZ)の記事から、それぞれ<<~>>で引用します。ちなみに、これも私の読み方の問題かもしれませんが・・国連総会期間中の会合が、形も中身も『懇談』レベルで終わったから、でしょうか。各紙、いつもに比べて元気がありません。

 

1<<・・韓日議員連盟会長のジョンジンソク『国民の力』緊急対策委員長が、26日、安倍晋三元首相の国葬に出席するため、出国した。ジョン委員長は「せっかく設けられた解氷ムードを活かし、両国国益に合わせて関係改善を進展させるために最善の努力を尽くすだろう」と明らかにした。ジョン委員長はこの日午前、金浦国際空港から日本に出発しながらこのように話した。副会長のキムソクギ国民の力議員、幹事長のユンホジュン共に民主党議員など、与党・野党議員団と共に出国したジョン委員長は、ハンドクス国務総理と共に岸田文雄首相、カマラ・ハリス米国副大統領を会合する予定だ。

ジョン委員長は現金化問題など各懸案については「公式外交チャネルを通じて自然に意見の差が縮む要努力するだろう思っている」と考え、今回の目的は議員連盟交流と安倍元首相の国葬に出席することで、懸と両国の若い未来世代が望む交流増進と拡大は、ツートラックで推進していく努力が必要だ」と答えた。ジョン委員長は「私が4月に大統領(当選者の)韓日政策協議団を率いて日本に行ってきてから、両国関係に適切な変化が起こっている」と成果を話し、「今日、私たちが乗って行く飛行機も満席だ」と強調した(ニューシース)・・>>

 

あの代表団、なにか成果と言えるものがありましたっけ。最初から『協議できる権限が無い』と公言して来日し、最大の『任務』だった岸田総理の尹大統領就任式参席もうまくいきませんでしたが・・そこはともかく、ここからは国務総理関連です。 <<・・韓悳洙(ハンドクス)国務総理が27日に進行される故安倍晋三元首相国葬のため、出国した。国務総理は28日まで現地で政・財界の人たちとリレー面談をする予定だ。国務総理はこの日午前、東京でカマラ・ハリス米国副大統領と先に会談する。ハリス副大統領は来る29日、韓国でユン大統領を表敬訪問する計画だが、これに先立ち、日本で会談をすることにした・・・・米国インフレ抑止法による電気車補助金問題などが取り上げられる可能性もある・・

 

・・国葬の翌日、28日午前には、岸田首相との正式面談が行われる。ハンドクス国務総理はこの場で韓日関係の復元と改善を望む政府の意志を伝える見通しだ。国務総理は23日、記者団懇談会で、「岸田首相との面談でどんな話を主にするのか」という質問に、「重要事案で交渉したりすることはなさそうだ」と明らかにしたことがある。彼は、「日本は重要な価値において考えを共にする隣国だし、私たちの安全保障にも重要で経済にも重要な国家として、未来にも良い関係を作っていきたいと、メッセージを伝達するぐらいになるだろう」と説明した(朝鮮BIZ)・・>>

あと、岸田総理は約60カ国以上の方々と会合する予定であるため、『正式面談』は10分~15分間しか時間が取れないだろう、との話もあります。ここで15分間国務総理が話すような内容なら、例の懇談(約30分)で大統領が話したはずでしょう。そんな点を考えると、ジョン議員よりはまだ率直なのかもしれません。メディア側がいつから『弔問メイン』という話に同意するようになったのかは疑問ですが(一時、安倍元総理の国葬は大きな外交チャンスだ、その場で案を出すといい、そんな記事も結構出ていました)。

 

 

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