昨日、海外旅行が人のスペックを決める一つの要因になるという記事を紹介して、「これ、ずいぶん前からあった」と思いました。いくつか関連資料を読んでみたら、スペックというか、こちらは『ランク付け』ですが、2011年頃からあった、とのことです。当時、青少年たちの間で特に人気があったノースフェイスで、このような現象があったそうです。10年以上前、旧ブログの頃だと記憶していますが、私も小学生たちが着ている服の価格で同じ『分け方』をしているとエントリーした記憶があります。それぞれランク付けの名称は少しずつ異なるものの、基本的には、王、大将、中将、少将・・といった『階級』関連の単語が登場します。
いまも同じ現象があるのだろうか・・と思ってもう少し調べてみたら、様々なランク付けが今でも存在し、その品目も細分化されている、との寄稿文がありました。文房具にも似たような現象があり、日本製ランドセルもその一つだとか。農協教育院ホソンファン教授は忠清トゥデイ寄稿文で、「全て、身分論だ」としながら、こう書いています。「ベビーカーのブランドによって母親のグループが決まり、子が通う英語塾が私立か国立かでその子の家も階級が変わる。賃貸アパートに住んでいる子供とは遊ぶなという親のしつけがつきまとう・・・・何の考えずに入学した子供は、ある瞬間、ノースフェイスとランドセルで自分の立ち位置を把握することになるかもしれない」。
各メディアによると、このような現象は様々な形で表れています。引用部分には無かったですが、昨日の海外旅行エントリーのソース記事である朝鮮日報には、BCGワクチンの跡が注射型かハンコ型かでも、『組分け』が行われるという内容があります。注射型は無料で、ハンコ型は有料だそうです。だから、跡が注射型の子は、『無料にしたの?ゴジなの?』と言われるとか。同記事には「大人たちがやってきたことをそのままやっているのではないか」という指摘が載っていますが、確かに、2011年から本格化したとしても、当時に中・高校生だった人なら、もう大人でしょう。
実際は、このような形で記事にならなかっただけで、ずっと前からあったはずです。2000年代以降に行われた、最大の経済対策、「家計債務によるマンション購入」。そこからすでにランク付けは決まっていたのかもしれません。成功したように見えた人たちも、実はほとんどが家計債務によるものだったでしょうけど。そういう世界を生きた人たちによって、このようなランク付けは連鎖してきた・・といったところでしょうか。そう考えると、最近のヨンクル現象こそが、最大規模の階級論の表れかもしれません。書きたいことは書きましたが、ちょっと短すぎるので、CJB(清州という地域のローカル放送局)の記事を一つ引用します。今回見つけた記事の中で、朝鮮日報以外ではもっとも最近のものでした。<<~>>が引用部分になります。
<<・・10余年前から10代の間でパディング(※ダウンジャケットの韓国製英語、いわゆるコングリッシュ)が富の象徴として認識され、現れた現象です。2011年、オンラインコミュニティにアウトドアブランドのノースフェイスを価格に応じて階級で分けた内容が急速に広がったりもしました。最近、あるオンラインコミュニティに「新ダウンジャケット階級図」が登場し、話題です。当該投稿は10万ウォンから1000万ウォンまでする高級ダウンジャケットを階級で分けています・・・・市場調査専門企業エンブレイントレンドモニターが全国満19~59歳の成人男女1000人を対象にダウンジャケット階級について行った認識調査で、回答者の半分以上の55.8%が「知っている」と答えました。特に年齢が低いほど認知度が高く、回答者の半分ほどはダウンジャケットブランドによる階級は『実際に存在する』と見ていました(CJB)・・>>。
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