中国政府、国内企業に「韓国産半導体装備」を購入しないように伝達・・半導体関連で契約の延期・取り消しが相次ぐ

4月28日のエントリー(最近1回更新だったので3つ前のエントリーになります)の続報となります。ソウル新聞の単独報道で、「尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の両岸問題関連発言を置いて外交当局間の対立が続いている中、中国海関総署(※税関)が我が国からの輸入貨物検査を強化しようとする動きを見せている。27日、業界によると、中国海関総署は去る25日、国から輸入される貨物に対する検査を強化するようにとの指示を、内部ネットワークを通じて地域税関に伝えた」、という内容でした。関連業界の関係者、駐中韓国大使館も事実だと認めており、個人的に、(いつも安米経中と言っていることもあるし)もう少し大きく報じられてもいい内容なのに、他のメディアには記事が無いのも妙だな、と思いました。

そして昨日、中国政府が各電子機器メーカーに大使、半導体及び関連装備に関して「中国製半導体を使わないのかその理由」についての報告書を作成、提出するようにした・・というニュースがありました。具体的にどういう基準かは分かりませんが、ちょっとストレートすぎじゃないでしょうか、これ。この件もまた、大手メディアでは(5月1日朝の時点では)記事が見当たらず、電子新聞など一部のネットメディアが報じているだけです。特に半導体装備について、韓国製のものを制限するガイドラインまで伝達した、という企業もある、とのことでして。半導体でも、契約・発注を延期、または取り消す事例が相次いでいる、とも。以下、<<~>>で引用してみます。引用部分に別のオチがあったりしますが、それはまた後で。

 

<<・・中国が、我が国の半導体産業への圧迫に乗り出した。原産地点検と通関検査強化措置に続き、中国への輸出契約の取り消し事例まで出てきた。米中対立による国内企業への影響が可視化されるのではないかという懸念が提起される。中国半導体成長を牽制する米国と韓国が同盟を強化しようとする歩みを見せ、これに対する中国の動きだと見られる。30日、業界によると、中国地方政府は最近、自国の主要電子製品企業を対象に、半導体原産地を点検している。中国産電子製品に搭載された半導体品目と原産地、中国産半導体ではなく外国産半導体を使用する理由などをまとめて提出するよう通知したのだ。国内半導体企業A社代表は、「最近、中国深圳の取引先である現地電子製品会社から、外国産半導体の使用に対する全数調査の知らせがあった」とし、「取引先は公文を通じてこのような状況を説明し、発注契約を延期して欲しいと話した」と明らかにした。

 

半導体B社代表は「現地企業は現在の状況を深刻に見ている。初めて輸入契約物量を全て取り消した事例もある」と話した。また、他の現地企業の場合、中国政府から韓国産半導体装備を購入しない趣旨を受けたことが分かった。一種のガイドラインで、韓国企業の半導体機器の中国輸出を制限しようとする動きだと思われる。最近、米国の先端半導体輸出関連措置により、中国は韓国装備の導入を増やしてきた。これと共に韓国貨物に対する中国通関検査も強化され、2016年の高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備のときのような局面になるのではないか、という懸念もある。韓国関税庁に該当する中国海関総署は、内部通信ネットワークを通じて、各地域税関に韓国発及び韓国産貨物に対する通関検査の強化を指示した。 現地の消息筋によると、まだ細部の指針が出てないが、各税関は他の税関の動きを注視する雰囲気だ。特定の税関が通関検査を強化すると、そのまま拡散する可能性が高い(電子新聞)・・>>

 

引用部分にはありませんが、業界関係者は「半導体全数調査と通関検査強化指示だけでも、中国現地企業には強力なメッセージになる」、「国内半導体企業被害が本格化する前に政府が中国政府などと先制的に問題を解決してほしい」と話していますが・・さて、言うのは簡単ですが。そして、引用部分に「最近、米国の先端半導体輸出関連措置により、中国は韓国装備の導入を増やしてきた」と堂々と書いてありますが・・この件、この前のマイクロン社関連とも繋がっている気がします。「中国がマイクロン社に何かの措置を行った場合、サムスン電子やSKハイニックスがその不足分の穴埋めをしないように」という話でした。まぁそんなものでしょう。多分。

就任後、ずっっと「米国側に舵をきった」とされてきたユン政権。しかし、そのスタンスはどうもパッとしないものでした。今回の訪米で、ユン大統領が『本当に』米国側に舵をきったなら、中国のこのような動きは想定内のはず。さて、どんな対応を見せるのか、注目されます。想定してなかった可能性も無くはありませんが。今日はもう一つ更新する予定ですが、更新時間は未定でございます。申し訳ございません。

 

 

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