韓国で盛り上がる、「日韓関係が改善されたので、もうG8進出できる」という謎の主張

韓国では、G8(G7拡大)になるという話が大いに盛り上がっています。なにか具体的な話があったわけでもありませんが、どうやらG7に招待されたことが一つの原因のようです。他にもゲスト参加国はあるし、日本がG7を拡大できるわけでもないのに、なぜ盛り上がるのか。それは、いままでは、「すでにG7(G8)になっているはずなのに、日本が反対して、G8に入れないでいる」という主張が定説のようになっていたからです。だから、日韓関係改善の今なら、きっとG8にもなれる、という論理展開(?)になっているわけです。これに「論理」という字を用いていいかどうか微妙ですが。

・・で、中央ホールディングス(※中央日報)のホンソクヒョン会長が岸田総理と対談して、なんとこのことを岸田総理に直接聞いてみました。ソース記事はこちらになります。岸田総理は、「それは事実と異なります。なにせ、そのような(G7拡大、G8)議論はいままでありませんでしたから」と答えました。また、処理水の視察団関連で、「日韓ともに、IAEAの国際的権威を前提にしている」と話しました。結局、IAEAの報告書と異なる内容は出てきそうにない、ということでしょうか。また、米国国務省も、G7拡大(G8)について「(そんな議論は)知らないもん」と話しましたので、合わせてお伝えします。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・韓国視察団と関連して、ホン会長は「安全の問題は科学的根拠に基づくことができるが、安心の問題は他の問題だとみられる。韓国では視察団が単純な視察にとどまるのではないかという指摘も出ている」と話した。これに岸田首相は「日本は原子力の国際的権威のあるIAEA(国際原子力機関)からレビュー(調査)を受けている。 本件視察は日本と韓国の両側がIAEAの権威を共通の前提としている」とし「安全性だけでなく安心についても韓国の方々の理解を深めるように努力する」とした・・

・・G7首脳会議の加盟国拡大問題と関連して、ホン会長は「韓国内には、G7に韓国が新たに入り、G8(主要8カ国)を作るのに、米国は賛成するが、日本が反対するという見方がある」とすると、岸田首相は「今までG7内でメンバー拡大について議論はしたことがない。米国が賛成で日本は反対という構図は事実ではない」と話した。北朝鮮の核と地域安全保障の懸案について、岸田首相は「北朝鮮の挑発行為が続くなど、地域の安全保障環境がより一層難しくなっている中で、日本と韓国、日・米・韓安全保障協力により抑止力と対処力を 強化することが非常に重要だ」とし「同時に北朝鮮との対話窓口は開けておいた点についても、変わりがない」と強調した(中央日報)・・>>

 

で、誰が質問したのかは分かりませんが、米国国務省のブリーフィングでも、G8関連質問がありました。ここでベダント・パテル首席副スポークスマンは、「(そんな議論は)知りませんが」と答えました。韓国日報はこの件、そして先の中央日報の岸田総理の発言を取り上げながらも、「今回のG7をきっかけに、韓国のG8侵入の可能性が提起された」としています。なんか、提起されたという話と、取り上げている発言に、ものすごい溝がある気がしますが・・なにかの皮肉でしょうか。ここからは韓国日報です。

 

<<・・広島で開かれる主要7カ国(G7)首脳会議を契機に、韓国がG8進入の可能性が提起された中、米国が「関連議論を知らない」と線を引いた。15日(現地時間)、ベダント・パテル首席副報道官はこの日のブリーフィングで関連質問を受け、「首脳会議を控え、加盟国の変化に関する議論について、知らない」とし「もちろん、私たちは会議が開かれることを、まず見なければならないだろう」と答えた・・・・韓国では最近、韓日関係の回復とともに、G8進出のための橋頭梁が設けられたという期待が出ている状況だ。G7会議の前後に予定されたカナダ、ドイツとの両者首脳会談も、このような雰囲気づくりに役割を果たすものと見られる(韓国日報)・・>>

 

 

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