ほぼ同じ内容になるのでどうしようかと悩みましたが、またG8関連となりました。昨日もお伝えしましたが、岸田総理と米国国務省が「関連した議論自体はありません」としたものの、各メディアのG8関連記事は勢いを増しています。メディアによっては、オーストラリアと一緒にG9になるのはどうかと主張したり、昨日お伝えしたとおり「もう日韓関係が改善したので、日本がいろいろ手伝ってくれるはずだ」という記事も複数出ています。逆に、「それでも日本はアジア唯一のG7という地位にこだわるだろう」という主張をする記事も出ています。とにかく、ほとんどの記事に、G8になれないでいる理由の多くの部分を「日本」から探そうとする観点はある程度共通しています。もちろん、全ての記事というわけではありませんが。
そんな中、今回のG7で関連した議論(G7拡大、韓国をG8にするという趣旨の議論)が行われる可能性は高くないとしながら、「日米が『モクテュイ(食い逃げ)したか』」とする記事がありました。ノーカットニュース(CBS)です。記事といっても、本文にはそんな内容はなく、問題はその『題』です(題は、記事を書いた記者さんが付けるものとは限りません)。日本も米国も、韓国から多くのものをもらったはずなのに、なんでG7でG8関連議論をしないのか、といいたいのでしょう。ユン大統領の訪米、及び岸田総理の訪韓の前の、「十分に『ギブ』したから、今度こそ『テイク』だ」としていた各メディアの流れと同じです。実は、こういう認識こそがG8になれない理由ではないでしょうか。以下、<<~>>が引用部分となります。
<<・・『日米モクテュイ? G7会議で韓国G8加入の議論は無しか』(※題) 広島で開かれるG7(主要8カ国)首脳会議で韓国をG7に含め、G8に拡大する案は議論されないものと見られる。米国国務省ベダント・パテル首席副スポークスマンは15日(現地時間)開かれたブリーフィングで「今回のG7首脳会議でG7をG8に拡大する計画があるか」という質問に、初耳だという反応を見せた・・・・ドナルド・トランプ前米国大統領が韓国、オーストラリア、インドを含むG10に拡大改編する必要があると明らかにしただけに、日本の水面下でG8に反対していたとて認識されてきた。しかし岸田文雄首相は最近中央日報とのインタビューで「今までG7内でメンバー拡大について議論したことがない」とし「米国が賛成で日本は反対という構図は事実とは異なる」と話したことがある(CBSノーカットニュース)・・>>
引用部分最初の「G7(主要8カ国)」は記事本文の誤記だと思われますが、あえて原文ママにしました。で、関連記事の中では最新(17日)の韓国日報は、『政権が変われば基本政策も変わるというのが、G8加入できない一つの理由ではないのか』という指摘を書いています。続けて引用してみます。 <<・・パクジン外交部長官は先月、外交部が主催した在韓G7大使招待晩餐で「G8のために」と乾杯をしたりもした。ただ、まだG8加入議論は本格的に始まっていない。来る19~21日、日本広島で開催されるG7首脳会議ではメンバーシップ拡大の可否についての議論は予定に無いという・・
・・韓国の合流に対する日本の認識が変わったとしても、G7拡大に消極的な一部ヨーロッパ諸国が問題だ。2021年、イギリスがG7メンバーシップ拡大を言及したが、これは全体メンバーシップ(外交・通商・金融など)の拡大ではなく、気候変動など特定分野に制限されていたと伝えられた。政権が変わっても外交政策の一貫性を維持できるのか、それもG7国家が掲げている厳しい条件の一つだ。最近、安保問題に浮上した米中対立とロシアのウクライナ事態などで、外交政策を一貫して推進できるかということだ(韓国日報)・・>> 、って・・事前の話し合い無しに「G8のために」と乾杯したなら、G7各国の大使の方々はずいぶんお困りだったでしょう。「お、おぅ・・」とか、そんなところだったかもしれません。次の更新は、17時~18時あたりになります。
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