韓国財務長官(財務相)「29日の日韓財務相会談で通貨スワップについて議論します」

企画財政部(財務省)長官が、29日に予定されている日韓財務相会談で、日韓通貨スワップについて議論すると公言しました。いままでは、「なんの問題もないのに通貨スワップの話をすると、外国からは『何か問題があるのでは』と思われる可能性もある」というスタンスでしたし、最近はそこまで通貨安にもなってないと思いますが、やはりいろいろ事情があるのでしょうか。個人的な意見ですが、いくら討論会があったとしても、発言タイミングが早すぎないか、そこが気になります。

まだ発表されていない内容を、記者が関係者を取材して書いた記事なら分かりますが、長官自ら29日のことをいま話すのは、ちょっと早すぎるのではないか、と。ひょっとすると、「もう話しちゃった(てへっ)」作戦かもしれません。あえて公言しておくことで、日本側に『議題にしてくれないと困ります』という迂回的な圧迫をしかけた、と・・ちょっと考えすぎでしょうか。韓国のニュース通信会社「ニューシース」が、チュギョンホ長官の発言をいくつかまとめています。日本関連内容も多いので、エントリーしてみます。以下、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・チュギョンホ経済副総理兼企画財政部長官が、8日「2015年中断された韓日通貨スワップ問題を議論する予定だ」とし「最善を尽くして意味のある結果が出るようにする」と話した。副総理はこの日、韓国プレスセンター20階国際会議場で開かれた討論会で「来る29日韓日財務長官会議が予定されているが、両国間で経済懸案と両国間で域内金融、協力などについても議論する」とし、こう言った。副総理は「何度も国際会議で日本財務長官に会った。メディアで報じられたのは4月IMF(国際通貨基金)総会、今回のADB(アジア開発銀行)総会の時だ」と説明した。

 

副総理は「中国と米国を含め、日本も私たちの非常に重要な経済協力パートナー」、「特に日本は基礎科学、技術、そして素材・部品・装備などで世界的な水準にある先導国家」と言った。続いて「日本と経済協力を強化する場合、私たちの産業・技術そして日本の素材部品装備、そして基礎科学と調和すれば、私たち産業の競争力を高めるのにも大きく役に立つ」とし「私たちも日本に進出し、 日本の素材部品装備競争力のある企業が韓国に進出して、様々な先端産業分野の発展に大きく役立つだろう」と話した・・・・一方、「最近、また日本が少しだけ経済が良くなると、日本と韓国の成長が逆転するのではないかという懸念が出ているが、日本経済が元気になれば私たちにもとても役に立つ」と述べた。続いて「好循環しながら両国の共同発展のために非常に重要な機会だと思う」と付け加えた(ニューシース)・・>>

 

「日本の経済がよくなっている」について、ずいぶんと慎重に言うニュアンスです。言ってはいけないことでも言ってるような、そんな感じですが。これも私の考え過ぎでしょうか。そんな日本に通貨スワップをお願いします、と言った直後のことなのに。ちなみにこのチュギョンホ企画財政部長官、副総理を兼任しておりますが、最近、中国寄りの発言が目立っています。

本ブログでも紹介したことがありますが、22日、国会で、「脱中国を宣言したこともなく、宣言する意図もない」、「中国は私たちの 第1交易国であり投資国である」、「米国との関係を強化することが、中国と遠ざかることだと思ってはならない」、「だから私がG7財務長官会議の後、中国大使に会って、今年予定された韓中財務長官会議を早く開催するようにしてほしいと話した」、「今回はソウルで開かれる番だが、もし日程的に問題があるなら、私が中国に行くとまで話した」などと話しました。ちなみに22日だと、中国のアジア担当局長が韓国側に「4つの不可」を直接伝えた、とされる日でもあります。

 

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