韓国の貿易収支の減少・赤字が報じられるようになったから、かれこれ1年にはなります。去年8月と11月には経常収支も赤字となりましたが、特に今年1月に大幅な経常収支赤字を記録、2月と4月にも赤字となりました。商品収支は7ヶ月ぶりに黒字になったものの、京郷新聞の分析によると、「不況型」黒字だということです。貿易も相変わらず減少しており、日本への輸出も20%以上減少している、とも。下半期からは回復するという話が主流でしたが、一部のメディアは、このままだと回復すると言いきれない、という展望も出しています。また、こちらはニュース1ですが、MSCI先進国指数に編入すると結構前から気合いを入れていましたが、今年もそのための「観察対象国」になれなかったとのことで、合わせてお伝えします。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。
<<・・9日、韓国銀行が発表した国際収支暫定統計によると、今年4月の経常収支は7億9000万ドルの赤字と集計された。経常収支は対外取引で上げた収入を意味する。経常収支は去る1~2月、11年ぶりの2ヶ月連続赤字を出した後、3月に入って黒字になったが、4月再びマイナスに戻った。 経常収支は今年1月に42億1000万ドルに達する最大規模の赤字を出したのに続き、2月にも赤字を続けて、3月に1億6000万ドルの黒字を出しながら小幅に反騰していた・・
・・これで、今年に入って4月までの累積経常収支、マイナス53億7000万ドルは、150億1000万ドル黒字を出した前年同期比に比べると、203億8000万ドルも急減した数値となる。4月経常収支を項目別に見ると、商品収支が5億8000万ドル黒字を出し、昨年9月以降7カ月ぶりの黒字を記録した。輸出入すべてが減り、今回の商品収支黒字は「不況型黒字」であると分析される。輸出は491億1000万ドルで1年前より99億3000万ドル(16.8%)も減り、輸入も485億3000万ドルと、同じ期間より73億8000万ドル(13.2%)減った。
輸出は昨年9月から8ヶ月連続で減少している。 特にグローバル景気鈍化の影響で、半導体(通関基準マイナス40.5%)が低迷した中、石油製品(マイナス27.4%)、鉄鋼製品(マイナス15.7%)、化学工業製品(マイナス12.8%)も輸出が急減した。地域別では、東南アジア(マイナス29.1%)、中国(マイナス26.5%)、日本(マイナス21.1%)、米国(マイナス4.4%)への輸出が減少した。輸入は特に原材料輸入が昨年同月より20.5%減った。 原材料のうち石油製品(マイナス39.7%)、原油(マイナス30.1%)、石炭(マイナス21.3%)、ガス(マイナス15.5%)の輸入が大幅に減少した。 家電製品(マイナス18.8%)、穀物(マイナス16.8%)など消費財(マイナス6.7%)と半導体(マイナス15.7%)など資本財(マイナス3.4%)の輸入も縮小した(京郷新聞)・・>>
<<・・我が国が、モーガンスタンレーキャピタルインターナショナル(MSCI)の先進国指数編入のための最初の関門である「観察対象局(ウォッチリスト)」登録に失敗した。MSCIは8日(現地時間)、2023年市場アクセシビリティ評価結果を発表したが、韓国は依然としてアジア新興国に分類され、先進指数編入に必要なウォッチリストには登録されなかった・・・・韓国は2008年にMSCI観察対象国に上がったが、市場へのアクセシビリティが十分ではないという理由で編入が不発となり、2014年からは観察対象国からもはずされた(ニュース1)・・>>
MSCIは、「そういえば、こんな話あったな」と思って引用しました。というか、2008年にはウォッチリストには入っていたのですね。知りませんでした。ということは、2008年よりも国際的基準から遠ざかっている、ということでしょうか。今日はここまでです。それでは、明日、また。
おかげさまで、新刊が発売中です!今回は、マンションを買わないと『貴族』になれないと信じられている、不思議な社会の話です。詳しくは、新刊・準新刊紹介エントリーを御覧ください。経済専門書ではありませんが、ブログに思いのままに書けなかったその不思議な「心理」も含めて、自分なりに率直に書き上げました。以下の「お知らせ」から、ぜひ御覧ください。ありがとうございます!
本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年3月1日)からですが、<韓国の借金経済(扶桑社新書)>です。本書は経済専門書ではありませんが、家計債務問題の現状を現すデータとともに、「なぜ、マンションを買えば貴族になれるのか」たる社会心理を、自分なりに考察した本です。・準新刊として、文在寅政権の任期末と尹錫悦政権の政策を並べ、対日、対米、対中、対北においてどんな政策を取っているのかを考察した<尹錫悦大統領の仮面 (扶桑社新書)>、帰化を進めている私の率直な気持ちを書いた<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・新刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・シンシアリーはツイッターをやっています。ほとんどは更新告知ですが、たまに写真などを載せたりもします ・本当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。