日本でも秋田などの地域で、豪雨により大勢の方々がくるしい思いをされていますが、一昨日から昨日、韓国でも豪雨により39人(記事によっては40人)が亡くなり、9人が行方不明になりました。ほとんどのメディアが、この件を集中的に報じています。本ブログはこういう災害関連のエントリーはあまり取り上げませんが、もっとも多くの命(9人)が亡くなったオソン地下トンネルの水没関連で、またもや「人的ミスによるもの」という指摘が相次いでいるので、その側面をお伝えします。
オソンという地域で、豪雨により堤防が崩れ、地下車道(地下トンネル)全体が水没してしまいました。カメラ映像などで、豪雨によりコースを変えていた市内バスを含め、十数台の車があった、と言われています。いままでここで9人が亡くなっていますが、トンネルに入った車の数と、水没する前にトンネルから出た車の数を見たところ、「まだまだ増える可能性が高い」との分析もあります。この部分ですが、毎日経済、イーデイリーなどいくつかのメディアが、現地住民の話とともに「豪雨の影響ももちろんあるだろうけど、人的ミスだ」と指摘しています。政府機関が発注した橋梁建設工事をしていた会社が、工事車両の出入りを楽にするため、堤防の一部を「無くした」「開けておいた」(原文直訳)で、簡易的に修復していた、というのです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・オソン地下トンネルが水没した直接的な原因は、近くの「ミホ川」の堤防が崩れて川の水が流れてきたからだと伝えられた。ところが、現場では橋梁工事のために土手をわざわざ開いておいたのが問題だったという指摘が出ている。これが事実として確認された場合、かなりの議論が起きると思われる・・・・堤防があった現場を直接訪れた住民の話によると、「行政中心複合都市建設庁」が発注した新設橋梁工事の過程で、ダンプトラックなどが円滑に通うことができるように、堤防の一部をわざと無くしたというのだ。オソン該当地域のある住民はCJBとのインタビューで、「堤防河上道路に車が出入りして工事していた。通路が開かれていたということです」と話した。すぐ近くで商売をしながら数年前から工事現場を見守った住民も、「15日午前6時頃に、自分たちが埋めるといいながら埋めましたが、水が溢れてきました。これは人的ミスです」と話した(毎日経済)・・>>
<<・・16日午前11時基準で9人が亡くなったオソン地下トンネル事故について、不十分な行政対応がまた問題になっている。事故発生2日前から一帯の集中豪雨で近隣のミホ川に洪水警報が出ており、一帯の洪水が予見されていた状況で、事前に堤防の管理と車両進入コントロールが行われていなかった。気象庁や消防当局などによると、今回の原因となったミホ川一帯清州地域には13日から梅雨前線の影響で多くの雨が降り、15日午前4時10分、洪水警報が下された。 一対三日間の累積降水量はなんと433.4mmに達する。 大雨により河川水位が急激に上がり、同日午前6時30分にはすでに警報水準より高い「深刻水位」まで到達した。
それに、当時洪水統制所は管轄区庁に「近隣道路車両進入の制御などが必要だ」と伝えた。しかし、緊迫した状況の中でも、該当地方自治体など行政庁の交通統制と堤防管理はちゃんと行われておらず、約2時間後の15日午前8時40分ごろ、ミホ川の臨時堤防が崩れ、川の水が該当トンネルに瞬時に流入した。わずか2~3分の短い時間で全長約430m、高さ4.5m規模のトンネルが6万tの水で溢れた。結局、今回のオソン地下トンネルも、豪雨と水没が十分に予見された状況で「ゴールデンタイム」を逃した人的ミスだったという指摘が多い。臨時堤防の管理も手抜きだったという住民の主張も相次いでいる(イーデイリー)・・>>
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