ユン政権の「解法」、任期中の完結が難しくなる? ・・裁判所が政府の異議申請も受理せず、手続きは長期化へ

今月初旬あたりに何度か取り上げた、「供託」関連で続報がありました。結論から書きますと、政府は裁判所の「供託は受け入れず」に対する異議申請をしましたが、裁判所はそれすらも不受理しました。異議は認めない、というのです。これで、ユン大統領が出した『解法』は、長い手続きを踏むこととなり、任期中に完了することは難しくなりました(※まだ確定ではありません)。尹政権の「第3者による代位弁済」解法は、最初から供託を前提にしていました。一部の原告が代位弁済は受け取らないと公言していたので、その分を裁判所に供託すると、それで解法は完了。これから似たような裁判結果が出るとしても、そのままOK。そういうところでした。

しかし、代位弁済を受け入れないとしている4人分の供託すべてが、裁判所から不受理となりました。中には書類のミスによるものもありますが、基本的には「原告が望んでいないので、この件は供託が成立しない」という判断によるものです。それから政府は異議を申し出ましたが、裁判所は「異議は認めない(異議申請も不受理)」としました。以下、ノーカットニュースと、ハンギョレ新聞から、<<~>>で該当部分を引用してみます。後者は5日のものですが、「長期化」についての話が書いてあります。場合によっては、任期中に終わらない可能性についても言及されていますが、今回の異議不受理決定で、記事の予想通りになる可能性が高くなりました。

 

<<・・第三者弁済に応じないでいる原告Pさんの分の供託金を受理しなかった全州地方裁判所が、政府の異議申請までも受け入れなかった。全州地方裁判所は17日、供託不修理に対する支援財団側の異議申請を受け入れなかった。裁判所は「供託官が『異議申請に理由なし』と判断した」と明らかにした。供託法により、供託官は、5日以内に意見を添付した異議申請書を裁判所に送る。その後、供託官から異議申請書を受けた裁判所が供託に対する判断をすることになっている。これに先立ち6日、公託を不修理した裁判所は、「供託を受ける者が第三者弁済を認めないと積極的に反対意思を表している」と不受理事由を明らかにした・・・・原告15人のうち、生存者1人を含む11人がこの解法を受け入れたが、生存者2人と遺族2人など4人は受け入れなかった。これに政府は解法を受け入れなかった4人に支給する予定だった金を裁判所に供託するとしていた(ニューシース)・・>>

 

<<・・裁判所が5日、政府の第三者弁済供託について相次いで不受理決定を下した。急いで問題を終わらせようとした政府としては、計画の支障はもちろん、「手抜き供託」という批判も避けられなくなった・・・・政府の計画は大幅に遅れることになった。供託と第三者の解法の適法性を問う裁判が避けられなくなったためだ。今後、供託不受理決定が有効なのか無効なのかは、供託官ではなく判事の判断を受けることになった。供託法第13条には「供託官は異議申請が理由がないと認めた場合、異議申請を受けた日から5日以内に異議申請書に意見を添付し、管轄地方裁判所に送付しなければならない」とされている・・

 

・・政府としては、裁判所が供託不受理に関してどんな決定を下しても「長期戦」になる。裁判は3審まで行われる。裁判所が供託不受理が有効であると判断した場合、3審まで行くだろうけど、結果は不透明である。供託不受理が無効だとの判断が出ても、「行政手続き」ではなく「本案」に対する裁判が待っている。原告側が供託と第三者弁済そのものに対する有効性判断の裁判を準備しているからだ(ハンギョレ新聞)・・>>

 

前にも関連エントリーに書きましたが、どうせ政権が変われば無かったことにされる可能性が高い(とても高い)のに、法律的基盤すらこんなにもろくて、これどうするんだ・・といったところです。しかも、任期中にちゃんと終わり(供託)まで行けず、次に政権交代になると、もうすごいことになるでしょう。ちなみに、「完結かどうかではなく、その解法、そもそも意味があるのか」と書いてしまうとそれ以上書くことが無くなってしまうので、最後に書きました。 <※告知※>: ツイッター民の方々に申し訳ない告知がございます。ツイッターアカウントに問題が生じていて、もうツイッターでの更新告知ができなくなりました。十数年間、ツイッターのリツイートなどでシンシアリーを応援してくださった方々、本当にありがとうございます。そして、申し訳ございません。ツイッターでの更新告知は、もう終了と致します。

 

 

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