日本、常温超伝導体へ大きな一歩なるか・・「パインズのD.E.M.on」観測に成功、繰り返し再現可能とも

「観測できたこと」だけでもノーベル賞レベルだと言われていますが、常温超伝導体への大きな一歩になりうる、すごい発見がありました。日本の京都大学研究チーム(外国の大学も含まれています)が、「パインズのD.E.M.on」とされる現象の観測に成功しました。京都大学からの発表によると、1956年、理論物理学者デイヴィッド・パインズは、固体中の電子が結合して、質量がなく、電気的に中性で、光とも相互作用しない複合粒子を形成できると考えました。彼はこの粒子を観測できたわけではありませんので、「予言」とも言われていました。この妙な状態の粒子を、「特異な電子の運動をになう粒子」という言葉の頭文字(distinct electron motion)で「D.E.M.on」と言います。

これまで、この粒子が観測されたことはありません。最近、いくつかの理由で話題の「常温超伝導体」ですが、今回の発表の主役である前野悦輝教授は、30年前にSr2RuO4という物質から超伝導現象を確認しました。それからも関連研究を続けて来ましたが、今回、そのSr2RuO4から、なんとDEMonさんが見つかったわけです。これは、繰り返し観測に成功しており、『常温』でも観測されているため、常温超伝導体への大きな一歩になる・・可能性が高いです。日本ではニューズウイークが報じ、韓国でもデジタルタイムズというネットメディアが報じていますが、例のLK-99のことも取り上げています。LK-99はちょっと後にして、以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・前野教授チームは、ストロンチウム – ルテニウム酸化物を測定する過程で、これまで知られているプラズモンとは異なる現象を観察した。質量や電荷がなく、光とも相互作用しない「何か」があった。研究チームは様々な可能性を検証していく過程で、これがD.E.M.on粒子である可能性があると思った。特異な電子の挙動を観察した研究チームは、ミイリノイ大学の理論物理学者グループを研究に参加させた。 観測データと理論チームがストロンチウム-ルテニウム酸化物の電子構造特性に基づいた計算を比較した結果、「パインズのD.E.M.on粒子」であるという結論を下した・・

 

・・論文の共著者であるエドウィン・ファン博士は、「計算結果、パインズが描いたものとほぼ同じ大きさで位相が異なって振動する2つの電子バンドからなる粒子を発見した」と明らかにした。科学の新たな発見には「再現性」が必須であるだけに、研究チームは繰り返し実験を通じて、繰り返しこの粒子を検出することに成功した。今後、ストロンチウム – ルテニウム酸化物を用いてこの粒子の特性をより詳しく研究する計画である。この粒子の発見は、これまで科学界が理解できなかった様々な現象の解析につながると期待される。

特に、金属の電子特性に関連するさまざまなパズルを解くのに役立つと思われる。実験によると、粒子の出現とともに電子の保有エネルギーに変動が起こることが確認された。これは、D.E.M.on粒子が超伝導を引き起こす上で重要な役割を果たす可能性を示唆している。粒子と超伝導との関連性を明らかになれば、LK-99が成し遂げようとした常温超伝導体を再現性よく作り出す可能性もある。著者らは論文で「今回の研究結果は電子が移動可能なエネルギーバンドが複数の金属からD.E.M.on粒子が幅広く現れる特性である可能性示唆する」と明らかにした(デジタルタイムズ)・・>>

 

で、そのLK-99 クァンタム・・と書くとガンダムっぽいですが・・クアンタムエネルギー研究所というところが「常温超伝導体」として発表したLK-99ですが、国内の検証委員会からも「常温超伝導体ではありません」という中間結果発表がありました。すでに本ブログでも何度か取り上げましたが、いくつかの「テーマ株」はジェットコースターのような動きを見せ、ネットではまだまだ『既得権益を持つ学会が、弱小研究所のクアンタムエネルギー研究所を認めないでいるからだ』などの話も聞こえてきます。今日の更新はこれだけです。次の更新は、明日の午前11時頃になります。

 

 

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