相変わらず、多くの放流関連記事が出ています。何か新しい側面があるならまだ分かりますが、そうでもありません。家計債務などのテーマは、それでも各記事によって異なる側面を書いたりして、相応のバリエーションがありました。でも今回はそういうものもなく、本当に同じ内容ばかりです。結論が決まっているから、でしょうか。そんな中、京郷新聞が、野党「共に民主党」が食品衛生法の改正に動いていると報じました。水産物輸入関連措置の根拠になっているのがこの食品衛生法です。現行法の通りだと、何か懸念事項があると関連措置を取ることもできて、問題が無ければ解除もできる(どちらも『~することもできる』)となっています。
ポイントは、今の『懸念があれば関連措置を行うことができる。問題が無ければ解除できる』を、『懸念されるなら措置を取る』に変える、という部分です。問題が無い場合にどうするのかの部分が消えるわけです。IAEAのリアルタイムデータ、水産庁の「不検出」発表など、『問題ない』とするデータが増えてきています。いわゆる「怪談派」にとっては、これはおもわしくない展開でしょう。それに、韓国経済などによると、韓国政府も朝鮮半島南東~南西の海に問題がないかセシウム、トリチウムなどの濃度を調べていますが、放流後の25日に採取した試料の検査結果、何の問題もないと発表がありました(当然です)。そこで、「すぐにでも問題が~」なニュアンスで騒いできた野党が、政府が水産物輸入関連措置を解除できる法的根拠を消そうとしているのでしょう。以下、各紙、<<~>>で引用してみます。
<<・・放流後に実施した海洋放射能調査で、セシウムと三重水素濃度が世界保健機構(WHO)基準値より低く、安全だという結果が出た。海洋水産部は25日、3つの海域(南東・南西・済州)の合計15箇所で海洋放射能調査を行い、27日に結果が出た南東海域の5箇所でセシウムと三重水素がすべて、WHOの飲料水基準値よりはるかに低かったと明らかにした。今回の調査は去る7月末、韓国海域の調査地点拡大計画によって実施された。政府は既存の精密分析地点92箇所に加え、迅速分析地点108箇所を追加し、現在、200箇所で調査している。分析期間4日以内であり、分析核種はセシウム-134、セシウム-137、三重水素の3つである。去る25日に実施された調査は迅速分析ポイントで行われた(韓国経済)・・>>
<<・・輸入関連措置を解除できないようにする立法を、野党が推進している・・・・27日国会によると、共に民主党の対策チームのイ・ソヨン議員は28日、食品衛生法改正案を発議する。食品衛生法は、輸入関連措置の根拠となっている。改正案は、原発事故が発生した地域で生産・使用・調理された食品に懸念があれば輸入関連措置を取らなければならないと規定した。現行法は、懸念されると「措置をとることもできて」、問題が無いなら「解除できる」余地を置いている・・・・政府が今後、措置を解除できないように義務化する内容だと要約される。政府は、放流とは無関係に関連措置を維持するという立場だが、放流に反対せず、容認しながら、今後は解除されるのではないかという懸念が一部で提起されている(京郷新聞)・・>>
最初からデータとは無関係に取られた措置。もうデータとは無関係にいつまでも続ける、というところでしょうか。そこまで気になるなら、まずは旅行関連で何かの注意、または制限措置を出すべきではないでしょうか。なぜそんなこともせずに、ここまで騒いでいるのかわけがわかりません。
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