昨日、「FNNプライム」のYOUTUBEチャンネルで、ニューヨーク市内の1R(14㎡)の家賃が月36万5千円だというニュースを見ました。もちろん物件のクオリティー(?)が高いならそれでいいでしょうけど、動画で見た限り、大してそうとも思えませんでした。噂には聞いていましたが、普通に「住む」場所を考える人たちにとって、これはさすがにどうかな、と。日本に移住する前、すでに物件が完成していること、バス停や駅などから歩いて移動できる場所なのに(日本に来てから車はあまり使っていません)、韓国に比べてずっとクオリティーだけでなくコスパも高かったことで、『住む』という概念でいろいろ夢が広がる時間を経験した私としては、なんというか、悲しくなる内容でした。
韓国では、再び家計債務が増え、住宅担保ローンの金利も上昇、しばらく大人しかった「ヨンクル」もまた目立つようになり、中央銀行総裁自ら「すぐ低金利時代が来るとは思わないことです」と話す・・いわば、いつもどおりに夢「だけ」が広がる日々が続いています。そんな中、韓国経済という経済メディアが、日本と韓国で同じく住宅購入のため5000万円(5億ウォン)のローンを組んだ場合、返済額(記事の場合、ローンの利子)はどうなるのだろうか、という記事を載せました。本ブログでも、去年~今年の春あたりまで集中的に取り上げましたが、韓国メディアは日本の経済・金融政策について「円のパワーが下がった」以外の論調はほとんど出していません。
いつもは、同メディアもそうですが・・なぜか今回の記事だけ、日本のことをうらやましいというニュアンスで書いています。個人的に何か思うどころでもあったのでしょうか。ただ、メインテーマはそこではなく、そろそろ日本も出口戦略に向かいつつある、という内容です(それはそうかもしれませんし、金利が低ければそれでいいというわけでもありません)。で、この「両国で家を買うためにローンを組んだとき、どこがどう異なるのか」という内容ですが、実は私も書こうとしたことがあります。でも、私がローンを組んだのがかなり前(歯科開業のとき)で、韓国で家を所有したことがないので、実体験無しに書いてもデータ紹介記事と大差ないだろうと思っていました。単純比較ではありますが、ちょうどいいかなと、以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・日本は主要国の中で唯一、長期と短期の2つの基準金利を運営している。短期基準金利は年マイナス0.1%、長期基準金利は年0±0.5%で、どちらも0%またはマイナスだ。韓国の基準金利は3.5%で、日本より3.6%ポイント高い。この差は、とんでもなく大きい。ソウル一部地域の場合、担保認定比率(LTV)が50%で、家の価格の半分までだけローンを組むことができる。 総債務償還率(DTI)まで勘案すれば、借りることができるお金はさらに少なくなる。それでも、現在金利が年4%台だ(※各メディアの記事によると、第1金融圏外でも、ケースによっては住宅担保ローンの金利が6~7%まで上がっており、記事の4%台は、かなり良い条件でのローンだと思われます)。
日本は、一定水準以上の所得を上げているなら、家の価格の100%分をローンで組むことができる。それにもかかわらず、30年のローンを0.5%の金利で組むことができる。同じように5億ウォン(※約5000万円)を借りたとすると、韓国では月185万ウォン(金利年4.5%適用)の利子をはらわなければならないが、日本では月20万ウォンでマイホームを用意できるわけだ。それで日本メディアは、しばしば日本社会を「金利のない世界」と表現する(韓国経済)・・>>
まだ歯科医師だった頃、歯科があったビルの大家さんから、そのビルを「テナントからの収入もあるし、このビルを買いませんか」と勧められたことがあります。大家さんとはとても仲が良かったこともあり、条件も良かったですが、それでも『高すぎる』と思い、あのときは丁寧に遠慮致しました。あのときもしあれを買っていたら、それからの人生もかなり変わったのでは・・と思うと、ちょっとこわいですね。また、もう少し書き加えますと、この月185万ウォン(約19万円)と月20万ウォン(約2万円)の差、こういうのを「人の事実上の収入」としてカウントすると、米韓に比べて日本の社会人の『収入』は単純な数値としての比較より格段に跳ね上がるのでは、な気もします。人の収入を月15万円以上も上げることって、かなり難しいのでは。
前に休んでから1週間も経っていませんが、明日も1日休むことになりました。いつもは旅行でヒャッハーしますが、今回は他に用事が重なって、朝から午後あたりまで出かけることになりました。熱属性に弱いシンシアリーは、帰ってきても半分溶けてると思われるので、1日休むことにしました。次の更新は9月2日土曜日の11時頃になります。
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・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年7月29日)からですが、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」より「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。帰化した人たちがよく口にする「両国間の架け橋になりたい」などの言葉について、私はなぜ「そんなつもりはありません」としか思っていないのか。一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。 ・準新刊は、<韓国の借金経済(扶桑社新書)>です。本書は経済専門書ではありませんが、家計債務問題の現状を現すデータとともに、「なぜ、マンションを買えば貴族になれるのか」たる社会心理を、自分なりに考察した本です。帰化を進めている私の率直な気持ちを書いた<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・新刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。