急にまた合計出産率(合計出生率)関連記事が増えました。韓国の少子高齢化、特に合計出生率が0.78人まで下がっているのは、もう周知の事実。なんでまた関連記事が増えたかと言いますと、理由の一つは、0.78というデータが公式に決まったこと、すなわち統計庁の確定データが発表されたこと。もう一つは、韓国で言う「2分期」、すなわち4月~6月期の合計出生率が、0.7人まで下がったことです。2022年4分期(10月~12月期)にも0.7人でしたが、一般的に10~12月期に比べて、4~6月期のほうが出生率が高くなります。普通、1~3月期がもっとも高く、下半期になれば出生率が低くなります。
それに、去年10~12月に比べると、データを分析するにおいて新型コロナの影響も少なくなっていることでしょう。そんなこんなで、各メディアが「うわあぁぁ」な記事を出しています。特にSBSや朝鮮日報など大手メディアが、「0.6台が見えてきた」という記事を載せています。さすがに今年2023年のデータで0.6台になることはないと思われますが・・分期別のデータだと、7~9月期、または10~12月期では0.6台まで下がる可能性が高くなりました。また、このままのペースだと、来年か再来年分のデータでは、年間データでも0.6台になる可能性もあります。多くの国が少子高齢化や合計出生率で頭を抱えている昨今ではありますが、0.6人がどうとか0.7人がどうとかは、まさに異次元レベルです。以下、SBSから<<~>>で引用してみます。
<<・・4~6月の合計出生率が、0.7人を記録しました。統計を出し始めてから最も低い分期別出生率です。下がる一方の出生率に、もはや国家の存立を心配しなければならないという声が出ています。昨年の出生児数は24万9千人で、1年前より1万1千人減少しました。1970年には101万人が生まれましたが、30年ぶりに64万人台になって、もう25万人にもなりません・・・・今年4~6月期の合計出生率を見ると、0.7人。さらに下がりました。通常、下半期に出生率は低くなるので、このままなら年間の合計出生率が初めて0.6人台まで下がるのではないかとの懸念も出てきます。【統計庁人口動向課事務官「普通、1~3月期には合計出生率が高く、10~12月期がもっとも低い数値が出ます。この傾向が維持されるなら、10~12月期の出生児の数はこれより減少する可能性もあると見られます」】(SBS)・・>>
ちなみに、0.7人という数値は去年10~12月期と同じですが、出生児の数で見ると、去年10~12月期が5万6523人、今年4~6月期が5万6087人で、事実上の分期別データ最少値となります。去年4~6月期と比べると4062人(6.8%)減少した数値です。合計出生率が1人を下回ったのは、2018年からです。2018年0.98人(出生児数40.6万人)、2019年0.92人(35.8万人)、2020年0.84人(32.7万人)、2021年0.81人(30.3万人)、2022年0.78人(24.9万人)。2012年には48万4550人だったので、約10年で出生児数が半数になりました。
出生児数は、確認できるデータの範囲では、1970年だけ、100万人を少し超えたことがあります。それから約半分(49万人)になったのが、2002年。100万人から半分になるまで30年以上かかったわけです。しかし、2012年に48万4550人から、その約半分となるまで、ちょうど10年しかかかりませんでした。韓国経済紙は「50余年で4分の1になった」とも書いています。ちなみに、去年の合計出生率で0.59人というとんでもない記録を出したソウル特別市は、今年4~6月期データでは、0.53人でした。
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