韓国国会「政府は、なぜ赤字国債や中央銀行からの借入金などの情報を公開しないのですか。税収不足分をどうやって補っていますか」

企画財政部が発表した「7月の国税収入現況」によると、1~7月の累計国税収入は217兆6000億ウォンで、前年(261兆ウォン)より43兆4000億ウォン(マイナス16.6%)減少しました。特に、法人税の減少が著しく、7月まで法人税は48兆5000億ウォンで、去年に比べて17兆1000億ウォン(マイナス26.1%)も減少している、とのことです。個人的に、不動産関連の税金も結構減ったのではないか、と見ています。今年の税収予想額は、400兆5000億ウォンです。

数ヶ月前のことです。半導体関連支援法を改正していたときのことです。大統領、与党は今までより半導体設備投資の減税措置を増やそうとしていて、野党側は中小企業だけ支援を増やすという方向性を取っていました。結果、予定よりずっと少ない支援だけで決まり、大統領が受け入れず、国会で再審議することになりました。最終的には結構増えたものの、それでも期待していたほどではない、と言われています。その際、一部のメディアは、「政府機関の企画財政部が『財政的な理由』で与党案に反対した」と報じました。結果、野党が出した案よりも支援が少ない内容で決まり、与党はもちろん野党もびっくりした、とも。

 

それから少し経って、政府の財政、詳しくは税収関連でのニュースが増えてきました。公企業が持っている余裕資金を大幅に使っている、中央銀行からの一時借入金が大幅に増えた、そして、なにより、税収そのものが減少した、などなどです。複数のメディアがこの件を取り上げています。この流れが去年から続いていて、ニューシースによると、一部からは「政府が、不足分の財政をどうやって補っているのか、その情報を公開すべきではないのか」という声が出ている、との内容もあります。どうやら、不足分を補った方法について、情報があまり公開されていないようです。赤字国債とか、中央銀行からの借入金とか、そういうものも、企画財政部は5月まで「公開しない」という方針でした。でも、この件で指摘が相次ぎ、5月末から「じゃ、公開してもいいけど」というふうにスタンスを変えました。まだ公開はされておらず、どこからどこまで明らかになるかは、まだ分かりません。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・(最初に書いたデータなどを紹介したあと)計算方式にもよるものの、今年の税収不足額は40兆~60兆ウォン台に達すると推算される。今年の総国税収入が330兆ウォン台にとどまる可能性もあるという意味だ(※予想税収は400兆5000億ウォン)。状況が状況なので、一部では、財政当局である企画財政部が情報をより透明に公開しなければならないという声が出ている。企画財政部は去る5月初めまでも、税収再推計結果が混乱を加重させるという理由で公開に応じなかった。税収不足が可視化してから、5月末頃、公開するとスタンスを変えた・・

 

・・国会予算政策処は先月31日、「財政情報の月別公開現況および改善課題」報告書を通じて、「企画財政部が財政情報公開と「月間財政動向」を出しているが、情報があまりにも縮約されているし、重要情報が書いてない側面がある」と指摘した。報告書は、特に赤字国債発行規模と、国庫不足資金の調達に関する資料を提供する必要があると強調した・・・・報告書はまた、政府が韓国銀行から借りている一時借入金に関する情報を公開していないが、このデータも提供しなければならないと指摘した。

韓銀からの一時借入は、赤字国債及び財政証券発行、国庫不足資金調達におい強い関連性があるのに、一時借入金に関する情報を提供しないのは問題があるという趣旨だ。これと関連して最近、政府が今年1月から7月にまでで韓銀から100兆8000億ウォンに達する金を借りたとして、論議が起きたこともある。昨年の一時借入金が34兆2000億ウォンだったのに、1年の半分を少し過ぎた時点で、すでに去年分を3倍近くも超えているためだ(ニューシース)・・>>  大変ですね、ユンたん。

 

 

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