韓国政府、各自治体に「ジャンボリー大会の『美談』事例」を提出するよう公文書発送・・「集めて伝播します」

久しぶりにジャンボリーが帰ってきました。世界スカウト大会ジャンボリー。台風で撤収するまでは、韓国メディアも連日この件を大きく取り上げ、毎日のように多数の記事を載せました。本ブログでも、しばらくの間、このネタばかりでした。でも、その際に本ブログは、政府が関わるようになったタイミングから、一部のメディアが、急に『報道とは異なりすごく楽しそうにしている』『隊員たちは観光しながら幸せだと言っていた』など、報道の方向性を変えました。

この「政府が急に前に出たタイミング」ですが、一般的にはイギリスチームの撤収タイミングだと言われています。でも、一部のメディアによると、イギリスではなく米国チームが撤収した際、米国大使館から大統領室に何かの話があって、それと同じタイミングだとの指摘もあります。その時から、総理が記者たちの前でトイレ掃除をしたりしました。それからもイギリスなど外国メディアは問題点を指摘し続け、韓国メディアもそれらの報道を「確かにそのとおりだ」と伝えるところはありましたが、なんというか、個人的に、「全体」としての失敗を、「個人」としての話でミスリードしようとしているのではないか、そんなイメージを受けました。

 

本ブログでは取り上げませんでしたが、数日前、日本チームの保護者が、台風による早期撤収の後に隊員が世話になったお寺の人たちに感謝の手紙を送ったという記事が載りました。地上波放送を始め、大手からネットメディアまで様々なメディアにこの記事が載っていて、びっくりしました。あのときも個人的には同じ感覚でした。「送った人は純粋な気持ちだったかもしれないけど、これ明らかに利用されている」、と。そんな中、政府(行政安全部)が、各自治体に「ジャンボリー関連の美談事例を提出するように」との公文書を発送したという記事が載りました。MBC全羅南道(開催地域)全州支部の報道によると、「美談を集めて伝播するため」としていましたが、取材したところ、行政安全部は「把握しようとしただけで、伝播するとは言ってません」としています。「公文書に伝播と書いてありますが」という指摘には、「その部分についてはこれから悩んでみます」、と。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・ジャンボリー大会は破局、全世界から批判され、いま監査院が調べているところです。なのに、このような中、政府が全国自治体に「ジャンボリー美談事例を提出せよ」という指示を下したことが確認されました。大会の失敗を、無理のある美談で覆い隠そうとしているのではないか、と言われています・・・・6日、全羅北道と忠清道、ソウル市など、全国各自治体に送られてきた行政安全部の公文書です。「世界スカウトジャンボリー関連資料の提出依頼」という題で、「行事終了後も関連美談が引き続き確認」されているとし・・

・・「事例を伝播しようとしているので、欠けることなく提出するように」という指示です・・・・議論になると、行安部は美談を伝播する目的ではなかったと、話を変えました。【行政安全部関係者「現況把握のためですよ。無理して用意してほしいというものではなく」/記者「把握だけと言いますが、伝播と書いてありますが」/関係者「それについてはこれから私たちが悩んで見ることであり・・」】(MBC)・・>>

 

ほかはともかく、他人の善意を道具として利用しないでほしいところであります。ちなみに、各国から届いたという感謝メッセージは、いままで10件ぐらい(記事によって異なります)あったとのことで、大使館、または保護者たちからのものだそうです。少なくとも各記事に公開されている内容は、台風から隊員たちを守ってくれた各地域の関連施設人たち(台風によって早期撤収し、隊員たちは急に用意された各地の施設に移動しました)に対するもの、または台風から避難させた措置に感謝するものであり、ジャンボリー大会そのものに対するものではありません。

 

 

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