韓国大手メディア「ノーベル賞が公正なのかは、意見が分かれている」

ノーベル賞シーズンとなりました。今回、新型コロナワクチン(mRNA)開発のための基盤技術を開発したペンシルベニア大学のカタリン・カリコ非常勤教授とドリュー・ワイスマン教授がノーベル生理学医学賞を受賞しました。私もmRNAタイプのワクチン接種を受けましたし、いつもよりさらに身近な話だと感じました。ブログでよく取り上げていた韓国の防疫関連の話を思い出したりしました(笑)。24日にも一つ紹介しましたが、もはやシーズナルイベントになっている、韓国メディアのノーベル賞関連記事。その中でも特に大手の中央日報が、「ノーベル賞が公正なのかについては、意見が分かれている」との記事を載せたので、そちらをもう一つ紹介します。

中央日報の科学部門関連専門記者・論説委員が書いた記事で、記事は韓国のノーベル賞シーズンを『アリ(~痛、~病という意味)』としています。日本語版では「煩い」となっているようですが、そう書くなら「患い」のほうがいいかもしれません。腹痛をベ(腹)アリ(痛)と言ったりしますので。19日にもソウル新聞が「貧しい家に祭祀の日がめぐってくる」と表現したりしましたが、似たようなものでしょう。ちなみにこの表現は、嬉しくないことがまたやってくるという意味の諺です。先祖へ祭祀を捧げるため、いろいろと料理を用意しないといけないのに、家が貧しいからできない、いっそのこと、祭祀の日が来なければいい、と。さて、それはともかくして・・記事はいくつかのチャプターに分かれていますが、その中に、「ノーベル賞は公正なのか」という部分に、「意見が分かれている」となっています。あくまで他の人たちがそう言っている、という趣旨ですが・・以下、<<~>>で該当部分だけ引用してみます。

 

<<・・「ノーベル賞は公正なのか(※見出し)」。意見が分かれている。公正ではないという主張の根拠は、西欧中心、そして男が主に受賞しているからだ。実際、国家別ノーベル賞受賞順位を見ると1位米国に続きイギリス-ドイツ-フランス-スウェーデン-ロシア(旧ソ連)-日本の順で、6位まで西欧ばかりだ。男が多いのは数字でも明確に現れる。・・(アントニウ・グテフス国連事務総長などが女性受賞者が少ない点を指摘している、との内容の後に)・・

・・しかし、スウェーデン王立科学アカデミーのヨーラン・ハンソン事務総長は「私たちは、受賞者たちが最も重要な発見をしたという理由だけで受賞することを願っている」という言葉で、ノーベル賞の公正さを主張した。専門家たちは、ノーベル賞が120余年間、「世界最高の賞」という権威を続けてきただけに、他の賞と比較して「相対的に公正だ」とも言えるという。ユ・ウクジュン韓国科学技術院長は「ノーベル賞が西欧中心的という話をする人もいるが、実際には公正に進行されてきたといえる」と話した(中央日報)・・>>

 

まずこの話で疑問なのは、ノーベル賞はすごい、受賞できなくて残念だ、そんな内容が続いたあと、こんな内容が必要なのか、という点です。「他の人たちがこう言っている」という話をメインにしているようにも見えますが、結局は順位の話でしょう。その後に「公正だ」とする意見もある、という展開ではありますが・・つい最近、またスポーツイベントでの「座り込み」を見たばかりなので、どうしても何かのいいわけにしか聞こえません。

ちなみに、韓国でも平和賞はキムデジュンさんが受賞しているし、結局は自然科学系、韓国で言うノーベル『科学』賞のことでしょう。日本では自然科学系とも言いますが、その場合、順位は見方によります。今世紀に入ってから、日本のノーベル賞(自然科学系)受賞者の数は、米国に次ぐ2位ですから。

 

 

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