米国、初めて「韓国の電気料金は政府の補助金」と公式判定

米国商務省が、韓国の安い電気料金(産業用電気)は政府による補助金だという公式判定を出しました。最終判断が出たのは、初めてのことです。京郷新聞など、複数のメディアが報じています。4月20日に本ブログでも紹介しましたが、米国商務省が、韓国の安い産業用電気料金を「事実上の政府補助金」と見て、CVD関税(Countervailing Duty、他国政府の補助金が自国内の産業に影響を及ぼしている場合に取る措置)が必要だ、との予備判定を出しました。2月のことですが、なぜか4月になってやっと明らかになった、とも。関税そのものがさほど大きくありません。現代製鉄などが輸出する厚板に1.1%のCVD関税が必要だとする予備判定で、その1.1%のうち、電気料金関連分は0.5%くらいが適用されている、とされています。

ただ、米国政府が「韓国の電気料金は補助金です」という公式判定を出すと、それを根拠として、同じ鉄鋼関連はもちろん、電気料金は様々な産業に影響するので、他の産業でも通商問題が多発する可能性があります。また、韓国政府と関連業界もこの件にを懸念して「米国の予備判定を覆すために努力したが(ソース記事)」、今回は最終的に補助金と判定されました。2019年~2020年にも同じことがありましたが、当時は、最終的には補助金ではない、という結果になりました。4月に複数のメディアがこの件を記事にしたときにも、「今回も問題ない」とする意見が目立ちましたが、韓国側からすると以外な結果になったわけです。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・米国商務省が「韓国の安い電気料金が事実上鉄鋼業界に補助金を与える役割をしている」とし、現代製鉄などに相関関税を課した。米政府が韓国の安い電気料を政府補助金として公式判定したのは今回が初めてだ。5日、産業通商資源部によると、米商務省は最近、現代製鉄と東国製鋼が輸出する厚板(厚さ6mm以上の鉄板)に1.1%のCVD関税をつけるという内容を盛り込んだ最終判定結果を発表した。CVD関税とは、輸出国が直・間接的に補助金を支給して輸出した品目が、輸入国産業に実質的にダメージをあたえた場合、輸入当局が当該品目に関税を賦課して自国産業を保護する措置をいう。

 

米商務省は今回、CVD関税を賦課しながら「韓国の安価な産業用電気料金が補助金の役割をしている」と指摘した。産業部と鉄鋼業界は電気料金に関するCVD関税は0.5%と見ている。今回の最終判定を控えて先月、米商務省は韓国電力を対象に調査を進めた。産業用電気料金液化天然ガス(LNG)価格などの原価をきちんと反映しているかどうかを集中的に調べたと伝えられた。産業部と業界は2月、米国に輸出しようとした後版に1.1%のCVD関税予備判定以後、これを覆すために努力したが、最終的に確定した。

これに先立ち、米政府は2020年にも、現代製鉄が輸出する鋼板にCVD関税はかからないと判決した。33年ぶりに、韓国の電気料金が鉄鋼業界に対する補助金に該当すると立場を変えたのだ。これは、最近燃料費が急騰したが、他の国に比べて電気料金の引き上げ幅は比較的少なかった結果と解釈される(京郷新聞)・・>>

 

 

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