去年下半期~今年初頭まで、円安関連の韓国側の記事はものすごい勢いがありました。「金融危機だ」「円安は円が国際信用を失ったからだ」などという記事ばかりでした。KBSの場合(2022年10月21日)は「我が国にも影響するので、日本の国運があまりにも早く衰退しないことを願うだけです(直訳)」という記事まで載せました。いまでは、円安による肯定的効果(肯定的なことばかりではありませんが)を肯定的に話す経済専門家の意見も記事に載ったりしますが、ただ、その数は決して多いとは言えません。
で、それらの記事が出ていた頃・・2021年7~9月から今年4~6月期までの2年間、韓国政府は為替レート防御のため90兆ウォンを使っていたことがわかりました。外貨がその分消えたという意味ですが・・ソース記事の韓国経済は、最近も為替レートが安定しているとは言えず、効果があったのかどうかについて指摘しています。記事によると、金融不安などで(ウォンとドルの)為替レートの揺れが大きかった2010年、年平均で変動幅が約10ウォンだったそうです。そこで記事は「揺れが大きい」為替レート変動を1日10ウォンだとしますが・・そこまで動いたその年間の日数は、2010年には1年で5日だけでした。2022年には68日、2023年には9月までで52日でした。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・外国為替当局が「為替防衛」のために使ったお金が、2年間で670億ドルを超えたことが分かった。米国の緊縮とドル高の余波でウォン・ドル為替レートが急騰(※ウォン安)すると、市場安定のため当局がドルを売ったからだ。それでも為替レートの変動性がより大きくなっており、外国為替市場の不安は続いているという指摘が出ている。6日、韓国銀行によると、外国為替市場安定のための当局の外国為替市場の純取引額(外国為替買取額から外国為替売却額を引いた数値)は2021年7~9月期から今年4~6月期まで四半期としては8期連続マイナスを記録した。 この期間、累積純取引額マイナス670億6700万ドルと集計された。この日の為替レート終値(1349ウォン90銭)で換算すれば90兆5300億ウォンになる・・
・・6日、韓国銀行とソウル外国為替仲介によると、今年に入って9月末まで、場中為替変動幅が10ウォンを超える日が52日にもなった。2021年には1年間で5日にとどまったが、昨年68日に増え、今年もウォンが「揺れ」を続けているのだ。しかも為替レートが場中に10ウォン以上動いた頻度を見ると、今年は四半期あたり17日ほどで、昨年(四半期当たり16日ほど)よりも多い。今年に入って1日の為替レート変動が最も強かったのは3月で、全体22取引日のうち10日間の為替レートが10ウォン以上動いた・・
・・外国為替当局が2021年第3四半期以降、今年第2四半期まで2年間で670億ドル以上を為替レート防御に注いだ背景も、このように為替不安が大きくなったためだ。最近、外国為替市場は米国中央銀行(Fed)の緊縮見通しに応じて急激な変動を見せることが多い。米国が基準金利を上げたり、緊縮長期化を予告すると、ドルが強くなり、ウォン・ドル為替レートも急騰(※ウォン安)するなど、外国為替市場が揺れる。中国の景気不安もウォン・ドル為替レートの変動性を高める要因だ。
一部外国人の間ではウォンが中国人民元の「代理通貨」とみなされる。中国当局が強く制御する人民元を直接取引するよりも、中国経済の影響を受けながらも政府による制御が少ないウォンを取引することが多い。その結果、中国経済が低迷すればウォン価値も弱くなる。輸出回復が遅れている韓国経済のファンダメンタル(基礎体力)も背景だ。 最近、貿易収支は黒字に転換されたが、輸出より輸入が減って現れた「不況型黒字」という指摘を受けている。このため、ドルが強いときに為替レートがより幅広く動くが、ドルが弱い時には為替レートがあまりウォン高にはならない現象が起きてしまう(韓国経済)・・>>
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