韓国が「録音共和国」と呼ばれる理由は・・「録音は弱者の武器」という認識

韓国メディアの記事には「〇〇共和国」という表現がよく出てきますが、その中に録音共和国というのがあります。たとえば通話録音などが流行っているからです。「悔しい思いをしないためには、録音が必要だ」とする、ソース記事(東亜日報系列「IT東亜」8月1日)いわく、「弱者の武器」という認識が社会全般に広がっているからです。アイフォンを選ばないのは通話録音機能が無いからだ、という話まである、とのことでして。

録音を違法とする国が多く、記事によると日本、イギリスなども、通話の録音内容を他人と共有することは違法になるということですが、韓国にはまだそのような法律はありません。「第3者録音」の場合(記事に載っている事例だと、子のカバンに録音機を入れたり、車に録音機を設置しておくなどの行為)は違法とされますが、この場合も、裁判所が「社会通念上」の理由などで問題ないとする場合もあるとのことです。国会議員などがこの問題をなんとかするために法律改正を進めたものの、世論の反対が強くて出来なかったそうです。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・我が国を録音共和国と言う人たちがいます。利権争いや『甲』っぷり(上の立場の人の横暴)、セクハラ、暴言などの被害に巻き込まれたとき、録音ファイルが決定的証拠になる場合があまりにも多いので、そう呼ばれているわけです。「悔しい思いをせずにすむには、録音は必須」という認識が社会全般に広がっています。世態がこうだから、レコーダーを内蔵した社員証のようなアイデア商品まで登場しています・・サムスン電子のスマートフォンの競争力の一つが、iPhoneにはない通話録音機能だという話が真剣に出てくる理由でもあります・・ちなみに国内とは異なり、海外では対話当事者と言っても相手の同意のない録音を禁止する国が多いです。

特に、プライバシー保護の意識が強い国ほど、そのような傾向が強くなっています。ドイツ、フランスなどが代表的です。米国は、50の州のうち13州が相手の同意のない通話録音はできないとしています。イギリス、日本などでは相手同意なしでも録音は可能ですが、これを第三者と共有することはできません。国内でも、プライバシーや、声に対する権利である音声権などの理由で、相手の同意のない録音を禁止しなければならないという意見があります。しかし、反対世論がもっと強いです・・

 

・・録音ファイルが「弱者の武器」とされる傾向があるからです。このため、昨年、「国民の力」ユン・サンヒョン議員が対話参加者全員の同意なしに会話を録音できないようにする通信秘密保護法の一部改正法案を発議しましたが、激しい反発世論が浮上しました。ユン・サンヒョン議員は「社会的共感を十分に得られなかった」とし、該当法案を撤回しました。国内ではまだまだ「録音による自己防衛」の必要性がより重要とされる雰囲気です。相手に対する信頼ではなく、録音という武器に依存して関係を維持する低信頼社会の悲しい一面ではないでしょうか(IT東亜)・・>>

マネートゥデイ(10月4日)など別の記事を読んでみますと、録音といってもちゃんと証拠として認められるには相応の内容が必要なのに、そうではないそうです。録音する人が自分でずっと話しているだけだったり、いろいろある、と。多分、自分で「おまえが~なことをしたから~」といっぱい言っておくと、それで証拠になるとでも思ったのでしょうか。相手側もまた、相応の対処法を身につけたのでしょうか。相手が録音していることを前提にして、話を巧妙にリードして「自分に有利な話」にするテクニックを使う人もいるとのことでして。息苦しいとはこのことです。

 

 

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