さすがにこのまま休むわけにはいかず、臨時更新します。イ◯ンフ問題で、韓国ソウル高裁が、日本政府に賠償を命じました。1審では国家主権免除を理由に却下されましたが、2審では原告1人あたり2億ウォンの賠償判決となりました。一言で、国家主権免除が適用されないという判断であり、その理由は、「国際慣習法上の理由」です。当時の状況を考えると、日本政府に対する大韓民国裁判所の裁判権を認めるのが妥当だというのです。
上川陽子外務大臣はさっそく談話を出しました。今回の判決が明らかな国際法違反だという内容が入っていて、個人的に、「やっとそのフレーズが復活したか」、と思いました。しばらく聞きませんでしたが・・このフレーズだけは、鞘に納めてはならないものでした。日本としては。やっと復活です。日本の複数のメディアによると、上川外務大臣は「国際法及び両国間の合意に明らかに反するものだ」と指摘したうえで、「極めて遺憾で、断じて受け入れることはできない」、「韓国は自らの責任で直ちに国際法違反の状態を是正するために適切な措置を講じることを強く求める」などです。
日本政府は、最初からこの裁判の存在そのものを認めていません。判決結果に関係なく、国が他国を裁判にかけるなんて、ありえないからです。すなわち、控訴などが無いため(ここで日本政府が控訴すると、裁判の存在そのものを認めることになる)、これで裁判は終わり、すなわち確定します。もう政権がどう変わっても、この裁判結果はいつまでも残ることになるでしょう。韓国政府というか、国のスタンスそのものがストレートに現れている判決でもあり、個人的に、「いずれ、こうなるはずだった」としか思えません。せめて、『日韓関係改善』を主張していた人たちが、『やはりこうなるのか』と、現実を認識するきっかけになってくれればいいのですが。
幸い、この件は地上波など多くのメディアから報道されていて、その内容も、よくまとめられています。たとえば読売新聞の場合、「日本政府は、国家の行為や財産は他国の裁判所で裁かれないという国際慣習法上の「主権免除」の原則から、この裁判に応じていない。上告しなければ判決が確定する。日本政府が賠償に応じる見込みはなく、判決が確定すれば、原告らは韓国内の日本政府資産の差し押さえを目指す可能性がある」、と。
ひどい書き方ですが、『そこにあるのに、誰も見ようとしない』リスクのまま残るよりは、このような形で水面上に出てくれたほうが、まだマシではないのか・・そんな気もします。そう、関係改善というフレーズがどれだけ流行ろうと、何も変わってなかったのです。政権が変われば一気にひっくかえされるはずの、弱くて脆いカモフラージュがされていただけのこと。これはまだ序の口かもしれません。イギリスを訪問中のユン大統領が、この件にどう対処するのか。岸田総理はどんな反応を示すのか。気にはなりますが、あまり期待はできそうにありません。というか、休む日にこんな判決出さないでくれ・・(涙)・・次の更新は、26日の11時になります。このエントリーもコメント欄の内容はフリーで構いませんので、自由に意見交換してください。重要な日に留守にしてしまい、申し訳ございません。
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