2030年万国博覧会、サウジのリヤドで開催・・韓国側は「金銭的選挙だった」「2025年大阪で開催されるから」など

本ブログでも2~3回取り上げましたが、サウジアラビアと韓国がまさに総力を注いで誘致しようとしていた2030年万国博覧会開催が、サウジアラビアのリヤドに決まりました。リヤド119票、釜山29票、ローマ17票で、1次投票だけで決まりました(3分の2以上を獲得出来なかった場合、1位と2位が決選投票を行いますが、リヤドが圧倒的だったので2次投票はありませんでした)。ローマは誘致にそこまで積極的ではなく、事実上、リヤドと釜山の競争とされていましたが、サウジの圧勝になりました。

シンシアリーは、こういう国際イベント、国際会議の開催をすごく肯定的に考えています。誘致に頑張って、失敗することもあるでしょう。しかし、韓国の場合、短い政権の実績作りのためか、こういうイベントや会議の開催を必要以上に盛り上げることが多すぎます。もっとも代表的なのが、李明博政権のG20議長国騒ぎだったかもしれません。あれは「誘致できた」とも言えないものですが、オリンピックと同じくらいの経済効果があると、本当に大きな騒ぎになりました。また、F1、この前のジャンボリーもそうですが、思わしくない結果になることも多く、自分で必要以上に盛り上げた分を、自分でちゃんとまとめることができない、そんな流れになりがちです。

 

今回の2030年万国博覧会も、ユン政権はまさに外交力のすべてを集中、「オリンピック、ワールドカップ、万国博覧会を開催したのはG7だけだ」としてきました。各メディアも「ユン政権は、200カ国と会ってこの件を話した」「政府・民間で地球を495周できる距離を動いた」などと盛り上げました。政府関係者も、勝利の可能性が高くなった、「ほとんど追いついた」、2次投票まで行くのは間違いなく、2次投票でローマ支持の票を吸収して勝つ、と自信満々に話し、2~3日前からの盛り上がりは想像を超えるものでした。ですが、その結果は、圧倒的にリヤドの勝利でした。多くの韓国メディア、特にフランスのパリで投票結果が出た直後(記事掲載が今日1時~2時)のものは、『惜敗した』と報じました。なんか、単語の一般的な使い方と合ってない気がします。

 

また、万国博覧会誘致委員会の諮問でもある釜山大学の教授が、パリ現地で『金銭的選挙だった』と公言して、問題になっています(国民日報)。サウジアラビアがいわゆる「ビジョン2030」などのため、特に今回の誘致に熱心だったのは事実です。いわゆるオイルマネーもかなり使ったでしょう。でも、委員会の人が現地での公開発言でこんなことを言うのは、さすがにどうなのか、と。また、2025年に大阪で開催されるのも理由だとも話しましたが、じゃ、2次投票で勝つとか言っていたときは、2025年に大阪で開催されうことを知らなかったのかというと、そんなはずはないでしょう。

また、先も「惜(意味深)」の件を書きましたが、一部のメディアは「どこがだ」としながら、必要以上に盛り上げた分、誰かが責任を取ることになるだろうと報じています。アジア経済は、そもそも外交力の差だとしながら、こう報じています。「韓国は最後のプレゼンテーションで発展途上国などへの支援を約束し、逆転を図ったが、サウジに勝つことはできなかった。予想より大きい標差に、政府の内・外では責任論が浮上する見通しだ。 1次投票の結果、釜山の得票数はリヤドの4分の1にとどまった。 何より釜山エキスポ誘致を来年4月の総選挙の力としようとした大統領室と与党としては、構想を変えずにはいられなくなった。脆弱な外交力と交渉力が表面化したものだ、という指摘も出ている。共同誘致委員長を務めたハンドクス首相も、内閣改造の局面で、責任論を避けられないものと見られる」。この件、多分、まだまだ大きな案件になると思われます。日本からすると「え?なんでそんなに?」なところですが・・

 

 

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