韓国、大統領夫人に司法リスクか・・「特別検事」捜査法案で政界は大騒ぎ

オマタセシマシタ。需要の無さでは他の案件を圧倒する、韓国政治ネタエントリーです(白目)。時期にもよりますが、なにか不具合でもあるのかと心配なほど、需要がありません。でも、韓東勲(ハンドンフン)氏が本格的に動いたこと、大統領夫人(詳しくは「大統領令夫人」と言います)のキムゴンヒ女史に関することもあって、また取り上げることになりました。まずハンドンフン氏ですが、法務部長官出身で、ユン大統領と同じ検察出身、まさに『親尹(ユン大統領派)』の代表のような人です。

与党の支持率がパッとせず、与党・野党が全力を注いだ「江西区庁長補欠選挙」も野党の勝利となり、来年の総選挙でソウルで6議席しか取れないかもしれないという報告書の一部が大手メディアに載ったり、ユン大統領側の中心人物の1人だったキムギヒョン与党代表が辞任、前代表のイ・ジュンソク氏が離党して新党を設立すると言っているなど(今日宣言するそうです)、しばらく与党側にいい話がありませんでした。ただ、だからといって野党(共に民主党)がうまくやっていたのかというと、そうでもありません。「また勝てるんじゃね?」とされた直後、国務総理出身のイ・ナギョン氏が離党・新党設立を発表しました。また、イジェミョン氏に「司法リスク」もまだまだ残っていて、野党もかなり不安定な姿を見せています。

 

そんな中、ハン・ドンフン氏が法務部長官を辞任、与党の非常対策委員長に就任、与党の新しい『顔』になり、人気が急上昇しています。人気というか、与党・保守支持者たちにおいては、総選挙前の最後の希望のような形になるので、支持が集まっていると思われます。まだ大手機関からの発表はありませんが、一部の調査では「次期大統領にふさわしい人」でイジェミョン氏をおさえて1位になりました。これは、与党側に久しぶりに明るいニュースではありますが・・そんな中、大きな変数になっているのが、大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏関連の「特検法」です。特検法とは、ハイレベル公職者などを対象にした検察の操作が『公正ではない』とされた場合、特別検事を選任、捜査を任せるという法案です。韓国では、各案件でかなり頻繁に成立しています。その分、検察を信用していないという意味でもありましょう。

 

野党は、キム女史が関わっていたとされる「ドイチモーターズ株価操作事件」に関して、国会で特別検事法を成立させるとしています。ユン大統領とハンドンフン氏は拒否権発動を示唆しています。ちなみに、与党側は、キム女史は非常勤理事で勤務しただけで、その会社の株価操作とは関係ないとしています。普通なら、こんな案件は(内容に関係なく)与党支持者は反対して野党支持者は賛成するのが一般的ですが、今回は「ブランドバッグ」問題により、保守派にも特別検事法に賛成する人たちが増えています。ブランドバッグってどういうことかというと、キム女史がある人物から高価ブランドバッグを受け取ったことです。その人物とは、何度も北朝鮮を訪問し、国家保安法違反で捜査を受けたりした、いわゆる親北の人です。

その場でキム女史は『南北関係について話す場を設けます』などと話しました。当然ですが、大統領夫人にそんな権限はありません。しかも、その人物が、腕時計のカメラで(※この部分は記事によって内容が異なりますが)すべて撮影していました。保険のつもりだったのか、それとも最初から罠だったのかはわかりません。友人からプレゼントをもらったと思えばそれだけですが、じゃ、親北の人とどういう関係なのか。知らない関係なら、なんでそんなものを受け取ったのか。しかも、一部のメディアがこの映像をそのまま報じて、保守派の人たちも「特別検事法やったほうがいい」と思うようになったわけです。保守側のメディアもそうで、特に中央日報(14日)はこの件で大統領室が何のコメントもしなかったことで「大統領夫人『様』がそんなにこわいのか、それとも国民がこわくないのか」という記事を載せたりもしました。世論調査をしてみると、概ね6割は「賛成」とのことでして。

 

個人的にはまだ「与党がある程度巻き返すだろうけど、勝利(過半数)は難しい」と見ていますが、はてさて。ハン・ドンフン氏の登場と、野党のイ・ナギョン氏の離脱で、与党が生き返ったのは確かです。でも、与党もイ・ジュンソク前代表の離脱がほぼ決まっているし、キム女史のリスクもあって、まだまだ、まだまだなんとも言えない状況であります。「小説よりKなり」の政治話。まったく未定ですが、とりあえず次回へ続く、です。

 

 

レナスレを更新しました。「レナ(のパパ)、ドールイベントへ行く」です。よろしければ、ぜひ御覧ください。
おかげさまで、新刊「韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)」が発売中です(2023年12月21日、アマゾン発売日)。詳しくは、下記のお知らせをお読みください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>です。若い人たちと高齢の人たち、女性と男性、「私たち」と「それ以外」、こっちとあっち、私と他人、豊かな人たちとそうでない人たち、様々な形で出来上がった社会の壁、「分断」に関する話で、特に合計出生率関連の話が多めになっています。・新刊<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」より「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。 ・刊<韓国の借金経済(扶桑社新書)>、<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。