台湾総統選挙で、民進党の賴清德氏が当選しました。ただ、同じ日に行われた立法院(議会)選挙では民進党が過半数を維持できませんでした。NHKの報道によると、賴清德氏は「台湾は世界の台湾であるべきだ。中国に頼る過去の路線に後戻りしてはいけない」と強調していて、一応層塔選挙結果としては、日米「側」に望ましい結果になりました。ただ、議会選挙では、民進党が議席数を減らし、過半数を維持できませんでした。議会総113議席のうち、国民党が52議席、民進党が51議席、民衆党が8議席。民進党としては11議席減ったことになります。
台湾の人口約2400万人のうと、有権者は約1955万人。民進党の頼清徳氏が558万6019票、一般的に親中とされる国民党の侯友宜氏が467万1021票、今回「第3勢力」として注目された民衆党の柯文哲氏が369万466票でしたので、議会だけでなく、油断できない状況だとも言えます。とはいえ、台湾国民の選択は、民進党でした。賴清德氏は5月に総統に就任します。1996年に総統選挙が直接選挙制になってから、同じ政党(政権)が3期連続で続くのは初めてのことです。SBSなどによると、今回の選挙、中国はさっそく「主流民意を代弁できなかった選挙だ」としました。これ、他の国でも選挙が終わった後に一部の人たちが似たようなことを言ったりしますが、選挙が民意でないと何だというのでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・中国政府は今回の結果が台湾の「主流民意」を代弁するものではないことを強調しました。国営メディアの新華通信によると、中国の台湾担当機構である国務院台湾事務版公室広報担当者は「今回の台湾地域の2選(大統領選挙と総選挙)の結果は、民進党が島(台湾)内の主流民意を代表できないことを見せるものだ」とし「台湾は『中国の台湾』だ」と明らかにしました(※先の『世界の台湾であるべきだ』に対するものだと思われます)・・・・担当者は「今回の選挙は両岸(中国と台湾)関係の基本構図と発展方向、両岸がますます近づいて親密になる共同の望みを変えられるものではない」とし「祖国は結局統一されるだろうし必然的に統一されるという点も防げない」と話しました(SBS)・・>>
で、ある意味、ここからが本題ですが・・ちょうど昨日も書いたばなりですが、やはり韓国で台湾関連ニュースは注目度が低いと思わざるを得ませんでした。多くのメディアが選挙結果を報じてはいるものの、ほとんど話題にならず、コメントも少なく、記事内容も結果報告と『これで両岸問題は緊張が高くなるでよう』くらいの内容以外は、これといってありません。岸(眼)中にない、といったところです(HAHAH)・・・・・・すみません。
とにかく、賴清德さんが自ら言いましたが、今年始めての選挙で、自由民主主義陣営が勝利しました。この流れが他の国でも続きますように。最後に韓国政府(外交部)のコメントですが、外交部は14日、台湾総統選挙で民進党の賴清德氏が勝利したことについて、「台湾海峡の平和と安定が維持され、両岸(中国・台湾)関係が平和的に発展していくことを期待する」としながらも、「韓国政府の台湾についての基本立場には変化がない」としました。普通のコメントなのに、なにか新しい内容を話したわけではないという点を強調しているように見えてしまうのはなぜでしょうか。
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