昨日休みだったのでエントリーできませんでしたが、H3ロケットが1年前の失敗を見事に挽回し、打ち上げに成功、衛星分離にも成功したことが確認されました。複数のメディアは「宇宙開発において日本の大きな前進」としています。すでに海外企業との衛星打ち上げることになっている、とも(H2Aは5件だけだったそうです)。H2Aロケットのほぼ半値である50億円を目指しており、ロイターいわく「一定条件下ではスペースXともほぼ互角」。「アルテミス計画」での物資輸送など、これからの活躍が期待されています。
・・そこで、韓国メディアも概ね好意的(?)な書き方で本件を伝えています。月面探査機「スリム」のときとはずいぶん異なる反応で、今回はこれといって問題にできる部分がなかったからでしょうか。特に韓国経済は記事の題を「宇宙強国日本がまた成し遂げた」にするなど、いつもとはずいぶんスタンスが異なります。なにがあったのでしょうか。たまにはこういうのもいいかなと思って、ニューシース、ハンギョレ新聞の記事から引用してみます。<<~>>が引用部分になります。ちなみに、他のメディアも(記事内容はほぼ同じですが)ほぼ例外なく報じており、中には速報として記事を連続で出しているところもあります。いいのか(なにが
<<・・H3は日本が衛星発射事業に本格的に参入するため、JAXAと三菱重工業が開発した2段式液体燃料ロケットで、現在主力であるH2Aの後継モデルだ。従来のロケットであるH2Aと比べると、エンジン1機当たりの推進力が40%強く、発射コストは半分の約50億円だ。H2Aロケットは2003年11月に失敗した6号機以外は48号まですべて発射に成功し、成功率が98%に達する。しかし発射に大きな費用がかかり、関連設備が老朽化して50号機まで打ち上げる予定だ。日本の自国産主力ロケット世代交代は約30年ぶりだ。H3ロケットは今後20年間日本宇宙輸送の中心役を務めることになる。
共同通信は「H3は今後、日本の宇宙輸送を担当するロケットとして位置づけられる」とし「世界で需要が拡大する衛星発射事業に本格参加が予想されると、米国主導の国探査プロジェクト「アルテミス」でも活用 なると思われる」と伝えた。日本は先月20日、小型月探査船「スリム」を月面に着陸させ、米国、旧ソ連、中国、インドに続き、世界5番目に月着陸に成功した国になった。また、日本はJAXA探査船である「はやぶさ2」が2019年7月に地球から約3億4000万km離れた小惑星「竜宮」(Ryugu)に着陸し、表面から試料を採取し、それを地球に送るなど、宇宙分野で 活躍している(韓国経済)・・>>
<<・・日本は衛星発射事業に参入するためにH3ロケットを開発してきた。NHKは「JAXAは今後宇宙開発を担当する機体として、国際競争が激しくなる宇宙事業で他国に対抗していく計画」と伝えた。H3は月と火星探査にも活用される予定だ。火星衛星サンプルを地球に持ち込み、月の南極に着陸して氷の量を調べる探査船も発射する計画だ。特に2030年には米国が主導する国際的な月探査プロジェクト「アルテミス計画」に参加する計画で、月を回る新しい宇宙ステーション「ゲートウェイ」に物資を運ぶだろうとNHKは付け加えた。日本はH3を利用した海外商業衛星発射を積極的に受注する計画だ。すでにイギリスの衛星通信大企業から1件を受注したという。H2Aの場合は5件受注にとどまった(ニューシース)・・>>
<<・・米国のSpaceXが試験飛行を重ねながら問題点を解決する試行錯誤型方式をとるのとは異なり、日本のロケット開発は飛行前に可能な限り問題をなくすリスク回避方式が特徴だ。東京理科大学小笠原宏教授はロイター通信とのインタビューで昨年H3発射失敗後に再発射を試みるまでの期間が1年かかった点を例に挙げて「遅いと思われるかもしれないが、最小限の資源で最も信頼できる道を行くということ」と話した・・・・現在SpaceXがリードしている宇宙発射体部門では、日本のH3ではなく、今年の競合他社の新型ロケットが相次いで出てくる。米国のULAのバルカン・セントは先月初発射に成功し、ヨーロッパのアリアングループがアリアン5号の後続で2010年代初頭から開発しているアリアン6号も今年デビュー予定だ。昨年11月に地上燃焼試験を終えて来る6~7月に初発射を行うという目標日程を取った。米国ではアマゾン創業者のジェフ・ベイゾスが率いるブルーオリジンのニューグレンが待機している。今年下半期初発射を目指している(ハンギョレ新聞)・・>>
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