岸田総理、3月訪韓は見送り・・日立造船の件は影響したのか、しなかったのか

一つ前のエントリーの続きのような内容ですが・・「ユン大統領が『新しい世界へ行こう』と言ったのに、日本政府は何の反応も見せないでいる。3月訪韓もしないという」という記事がありました(韓国日報)。いわゆる「手を差し伸べた」系の記事です。公式発表による報道ではありませんでしたが、2月、岸田総理が訪韓して首脳会談を行い、メジャーリーグを観戦する案も検討中というニュースがありました。それが見送りになった(または最初から不確かな記事だった)わけです。一部のメディアは、「4月の総選挙」が理由だとしています。他はともかく、4月に総選挙があるのにこのタイミングで訪韓しても予定した日程をちゃんと消化するのは難しいという判断でしょう。

「反応」については、去年にはユン大統領が(今年と同じく)「普遍的価値を共有する協力パートナー」と話したことで、日本政府は「韓国は、国際社会での課題に対応するために協力すべき重要な隣国」と、応える形で話したことがある、とのことです(ソース記事直訳です)。でも、今回はこれといった話がなく、訪韓も見送るというから、「なぜだ」なことになったのでしょう。個人的に、多分総選挙が理由の一つなのは間違いないと思いますが、それ以上に、国内での岸田総理の立場のほうがもっと大きな理由ではないでしょうか。また、完全に個人的な考えですが、この前の日立造船の件も、今回の決定に影響を及ぼした・・と『思いたい』ところです。聯合ニュースが、なぜか「訪韓しない」記事にこの件を合わせて報じています(関連性については言及せず)ので、そちらも引用してみます。以下、両紙、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・日本政府が「新しい世界」へと共に行くという日韓関係跳躍を強調したユン大統領の演説に、これといった反応を出さなかった。「シャトル外交」を取り上げ、両国関係が安定的に維持されているという点だけ短く言及するレベルにとどまった。日本政府の副スポークスマンである森屋宏官房副長官は、1日午後の定例記者会見で、日韓首脳会談の見通しについてだけ、短く明らかにしただけで、両国関係に特に言及をしなかった。この日、尹大統領の演説内容についても発言もなかった。

日本政府は韓国大統領の3月1日演説について、コメントする場合が少なくなかった。昨年、ユン大統領が「日本は普遍的価値を共有する協力パートナー」と規定すると、「韓国は国際社会で様々な課題に対応するために協力しなければならない重要な隣国」と応えたのが代表的だ。ユン大統領が、今年はさらに一歩進んで来年韓日修交正常化60周年を言及して「韓日関係の新しい世界へ」という表現を使ったのに、今回は呼応しなかったわけだ。森屋副長官は、「3月日韓首脳会談開催可能性」に対する質問に、「今月20日、岸田文雄首相の訪韓計画はない」と話した。続いて「両国首脳は形式に縛られず、頻繁に訪れるシャトル外交を施行している」と話した。それと共に「両国は今年も適切な時期に互いに行き来する案について疎通している」と付け加えた(韓国日報)・・>>

 

あと、聯合ニュースですが、<<・・一方、大統領室のハイレベル関係者は・・(※日立造船の件で)・・日本政府が批判メッセージを出したことについては、「韓日政府間の関係において全く問題ににならない」と強調した。彼は「韓国政府の解法が出る前に、日本企業が自発的に供託しておいた基金をが持ち出された話だ」とし「そのため、韓国政府としては日本について堂々であり、その原則を説明した」と話した。それと共に「日本は日本自身が考える立場を明らかにし続けるしかない状況」と話した(聯合ニュース)・・>>、となっています。

シャトル外交をやっている以上、日韓首脳が往来しようとすればすぐにでもできるでしょう。ただ、今回の3月訪韓計画が(本当にそんな案があったのかも不確かですが)見送りになったのなら、この日立造船の件がなにかの影響を及ぼした・・と、先も書きましたが「そう思いたい」ところですが、そうに違いないとか、そうはっきり書けるほどの論拠はありません。聯合ニュースあたりに一緒に載っているのを見ると、メディア側も気にはしているようですが。

 

 

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