米国、ドイツ・韓国にも半導体装備輸出関連措置の参加を要請(?)・・6月までの合意を目指す

元ソースはブルームバーグですが、「米国が、韓国、ドイツに対して半導体装備関連措置を注文していて、G7前の6月には合意を目指している」と報じました。韓国では韓国日報など複数のメディアが報じています。去年、日本とオランダも参加しましたが、中国への半導体装備輸出をコントロールする関連措置に、まだ韓国とドイツは参加していません。韓国の場合、中国へ半導体関連装備を結構輸出しています(他国への輸出はそう多くないと聞きましたが、未確認です)。記事によると、ドイツの場合はカール・ツァイスなど光学技術に優れた技術を持っているため、前から同じ話があった、とのことです。日本とオランダにもさらなる強化を注文しているものの、日本・オランダはこれといって反応していない、とも。(すでに参加していることもあって、でしょうか?)

3月5日にもお伝えしましたが、韓国では「半導体産業において、中国との関係をどうするのか」が大きなテーマになっています。立ち位置からして、日米などいわゆる西側と足並みをそろえることを前提にして、そのレベルをどうするのかを議論するなら問題ないでしょう。でも、多くのメディアは『米中どちらともやっていける』『米国の政策にまきこまれただけ』『脱中国すると日本がもっとも得をする』『包容と協力こそ勝利の鍵』などなど、書き方は様々だけど基本的には「中国から離れる(既存のシステムが変わる)こと」を受け入れようとしていません。経済安保とは、経済と安保を並べて書いただけのもの、と思っているのでしょうか。そんな中、ユン政権はこの要請(と書いてあっぱくと読む)をどうするのでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・米国が、韓国を含む同盟国に対中半導体技術輸出関連措置に参加、強化するよう強く圧迫していることが分かった。先に施行した半導体装備輸出関連措置をより細かくして、参加国も増やすという意図だと解釈される。米国ブルームバーグ通信は6日(現地時間)「米国政府がオランダ、ドイツ、韓国、日本などに中国の半導体技術へのアクセスをさらに強く制限するよう圧力をかけている」と報道した。米国は2022年から同盟国が対中半導体輸出関連措置に参加するよう注文してきた。米国は技術流出の可能性を理由に自国製品が中国に渡らないようにしたが、この措置が同盟国の半導体産業にだけ利益になる可能性がある、という懸念からだ。特に昨年日本とオランダが中国に半導体装備を輸出ないことを決め、韓国とドイツも同じ注文を受けた・・

 

・・米国は輸出関連措置の参加国家にも、強度を高めるよう促す一方で、その他の国々の追加参加もめざしているという。オランダ政府には、半導体機器メーカーASMLが今年中国企業に販売した半導体装備に対して修理などサービスを提供しないよう促したという。また、日本化学素材企業JSRなどが半導体製造の核心素材であるフォトレジスト輸出も制限することを求めている。 ただし、オランダと日本はこのような要求にはこれといった反応を見せていないことも分かった。

一方、韓国とドイツは対中国輸出関連措置に参加するように圧迫されているとブルームバーグは説明した。特に米国は昨年から韓国も話していたが、先月からは両国が関連した話をより体系化したという。ドイツの場合、ドイツの光学技術企業カール・ツァイスの対中国輸出を制御するように話している。ブルームバーグは「オランダもドイツが合流することを望み、ジョー・バイデン政権は来る6月の主要7カ国(G7)首脳会議の前に合意を推進している」とし「来月中国を訪問する予定のドイツ首相 はまだ立場を決めていない」と伝えた(ブルームバーグ)・・>>

 

単に装備輸出だけでなく、推測も含めて考えてみると、中国にあるサムスン電子・SKハイニックスの工場とも関連しているのでしょう。両社の中国工場には輸出できるようにしてあるのに(機器搬入、搬入する機器は事前にリストを提出して許可を得ることになっています)、中国に半導体装備を輸出しないというのも不自然です。多分、搬入できる機器のリストの審査もきびしくなるのはないでしょうか。というか、これから流れ的にどんどんそうなるでしょうし。韓国メディアはそろって『完全に米国側に舵をきった』としているユン政権。強度にもよりますが、日本やオランダのような選択ができるのでしょうか。

 

 

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