ちょっと遅れてしまいましたが(テヘペロ)これまた何度も取り上げたテーマ、処理水関連です。早くも約半年が経過しましたが、これといった問題は発生せず、順調に進んでいるようでなによりです。「半年」だけでなく本当はもっと長いスパンでのモニタリングが必要でしょうけど、すぐにでもなにか問題が起きるような書き方をする記事も結構あったので、いつものことですが「なんだったのか」としか思えない今日この頃です。ちょうどIAEAファエル・マリアーノ・グロッシー事務局長(韓国では「事務総長」と表記します)が、12日、日本を訪問しました。
14日には岸田総理を表敬訪問しましたが、その前の13日には福島の漁民の皆さんとも面談しました。その結果についての質問に、グロッシー事務局長は『前回の訪問のときに比べて、安心している人が増えていた』と話しました。韓国、中国との対話は続けるとも話しましたが、言い換えればそちらの反応は相変わらず、といったところでしょうか。聯合ニュース、 韓国日報など複数のメディアは、「トリチウムの濃度も低く管理されており、これといった問題なく予定通り進んでいる」というグロッシー事務局長の発言を報じていますが、どことなく、「日本政府はIAEAに数十億円の支援金を出し、密着関係がさらに進んでいる」など、ストレートに書いてあるわけではありませんが、今回もまた「お金」を迂回的に強調する書き方になっています(ソース記事の聯合ニュースにはありませんが、聯合ニュースの同日の別の記事には相応の内容が書いてあります)。
まず、聯合ニュース(14日)から気になる内容を取り上げますと、どこの記者かは分かりませんが、質問がちょっと「これでいいのか」なものがありました。特に、この部分です。 <<・・海洋放流は放流が問題なく進行しており、IAEAが分析機関として透明に放流過程を検証していると強調した。彼は、数十年と予想される放流中に大きな事故が起こる可能性だってあるじゃないかという指摘に、「安全性を確保するために放流期間が長くなったのです」としながら、環境に問題を及ぼさないように、長期放流という方法が選択されたと説明した・・
・・続いて「道を渡る時や飛行機に搭乗するとき、どんな問題が発生するのかわからないものです」と反論し、「今は(IAEAが)することがすべて適切だと言えます」と付け加えた。そして「IAEAが独立した機関として(放流関連)結果を常に評価して検証する」とし「こうした検証がなされている限り、未来に大きな問題は起こらないでしょう。もし問題があるなら、私たちが誰より早く日本政府や国際社会に知らせます」と話した(聯合ニュース)・・>>
「長期間ならその途中に~」を言うなら、その基準から「安全」と信用できる施設ってどれくらいあるのでしょうか。どうしてもなにか一言、グロッシー事務局長から『それは、ま、問題があるかもしれませんが~』という言葉を引き出そうとしているのではないか、そんな印象を受けました。あとは、その部分を題にしたりして報じれば、その部分が強調されることでしょう。意味はともかく、『言った』のは事実だから。本当、こういうのはやめてほしいところです。また、先も書きましたが、多くのメディアが支援金関連を強調しています。ここからは韓国日報(12日)からの引用です。これがこのまま「いつものオチ」ですので、引用してそのまま終わりにしたいと思います。
<<・・海洋放流が始まってから半年ぶりに、ラファエル・グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務総長が日本を訪問した。日本政府はIAEAに数百億ウォンを支援することにした。安全性を保証してきたIAEAと日本政府がますます密着している。読売新聞、NHK放送など日本メディアによると、グロッシー事務総長は日本外務省の招待で3日間の日程で12日に日本を訪問した。グロッシー事務総長は昨年8月に始まった海洋放流を1ヶ月余り控え、昨年7月初めに放流が事実上安全だという内容の最終報告書を伝達するために日本を訪問したことがある・・・・グロシー事務総長はこの日、日本政府のスポークスマンである林芳正官房長官と会談して、日程を始めた。14日には上川陽子外務相とも会う予定だ。13日には福島を訪れ、放流状況を直接確認する予定だ。IAEAは海洋放流に対して「安全性に問題ない」という立場を繰り返してきた(韓国日報)・・>>
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